M.O.W | 大スポ 谷町一徳記者【1998年09月29日(火) 13時02分】→記事にジャンプ |
A・L カドモン控え室 | ワンダラー・KYOU記者【1998年09月27日(日) 15時20分】→記事にジャンプ |
アスリーツリーグ | 舞田 憲作記者【1998年09月27日(日) 01時38分】→記事にジャンプ |
HFA | ぴろき記者【1998年09月26日(土) 01時58分】→記事にジャンプ |
なにわプロレス@WWWWA | 八女記者【1998年09月23日(水) 15時17分】→記事にジャンプ |
帝国プロレス | 突倉&尾佐野記者【1998年09月23日(水) 11時20分】→記事にジャンプ |
NEO、カドモン控え室 | ワンダラー・KYOU記者【1998年09月21日(月) 01時04分】→記事にジャンプ |
プロフェッショナル・レスリングNEO | 川崎勉造記者【1998年09月20日(日) 18時37分】→記事にジャンプ |
VECTOR (?) | 猪俣久美記者【1998年09月20日(日) 17時39分】→記事にジャンプ |
プロフェッショナル・レスリングNEO | 川崎勉造記者【1998年09月15日(火) 16時44分】→記事にジャンプ |
プロフェッショナル・レスリングNEO | 川崎勉造記者【1998年09月15日(火) 16時39分】→記事にジャンプ |
VECTOR | 新田留美記者【1998年09月15日(火) 14時14分】→記事にジャンプ |
帝国プロレス | 突倉記者【1998年09月15日(火) 03時22分】→記事にジャンプ |
TWC | なかとん記者【1998年09月14日(月) 21時50分】→記事にジャンプ |
カドモン | ワンダラー・KYOU記者【1998年09月13日(日) 23時37分】→記事にジャンプ |
帝国プロレス | 突倉記者【1998年09月10日(木) 00時05分】→記事にジャンプ |
M.O.W | 大スポ 谷町一徳記者【1998年09月07日(月) 03時02分】→記事にジャンプ |
R.R.R | 週間Fプロ記者【1998年09月05日(土) 00時17分】→記事にジャンプ |
なにわ@WWWWA | 八女記者【1998年09月04日(金) 07時59分】→記事にジャンプ |
アスリーツリーグ | 舞田 憲作記者【1998年09月04日(金) 01時22分】→記事にジャンプ |
M.O.W | (大スポ 谷町一徳記者)【1998年09月29日(火) 13時02分】 |
去る8月2日、『ヘイル・トゥ・イングランド』最終戦武闘館メーン終了後に王座陥落したばかりの海崎は「もう、行くしかないだろッ。あっちに。MWAにッ!落とし前は自分でつける」という発言をした訳だが、それに伴って緊急会見が開かれた。とは言え席上には海崎の他に、何と試合終了後に海崎の控室に現れた元BJP軍団のマンモス西郷と五十嵐拓磨の二人も同席しているではないか!これは海崎の遠征話だけではなさそうである。←トップに戻る
まずは海崎のMWA遠征の件から会見は始まった。
海崎「ええと、まず私、海崎礼爾のMWA遠征についての話からさせて頂きます。先日、自分はAOAをポートノイに奪われました。この失態は自分で落とし前をつけなくてはないらないと思い。試合後にも言いましたがMWAに乗り込む事になりました。乗り込むというか、まだ自分もMWAでは認知されてはおりませんので、現地で調整中の大和(鉄の助)さんとウチの(石本)五十六さんのルートで、あちらに出場する運びになりました」
−「そのカードはもう決まってるんですか?具体的なAOAリターンマッチとか」
海崎「いいえ。まだそれは聞いてません。以前も、番斎がMWAに短期遠征してますが、カード自体は聞かされなかったと番斎も言ってましたので、トライアウトからになる可能性もあります。特にMWA本部はシビアらしいので」
−「それは部外者に対して、という事ですか?」
海崎「リターンマッチを理由にしてるからだと言う話です。MWAも実力世界ですが、まだプロモーターとの繋がりがモノを言う部分もあるようなんで簡単には上がれないようです。ウチは認可団体ですけど、まだあまり発言力もないので」
−「リターンマッチがいつかわからないとなると、遠征自体も長引くという事すか?」
海崎「可能性はあります。実際いい機会ですし、なるべく多くの試合をこなしたいですがね。長くて9月終わりまでかとは思ってます。あっちでやりたい事もあるので。ただ、初戦は8月10日からとの事です」
−「となると次期シリーズは10月前後になるんですか?」
海崎「そうなります。が、その前にワンマッチ興行として『サイン・オヴ・ザ・ハンマー』大会を先に予定しています。シリーズ分で押さえてた武闘館が会場です。日程は10月4日です」
−「詳細は決まってるんでしょうか?それとその、元BJPのマンモス西郷選手と五十嵐選手がここにいる理由もそろそろお願いしたいのですが」
海崎「詳細と言えるもんは決まってませんが、カードはひとつは決まってます」
ここから、ワンマッチ興行『サイン・オヴ・ザ・ハンマー』大会の話となったが、まさかMOWが早くも積極的な姿勢を見せるとは思ってもいなかったため会見場は驚きに包まれたのである。
海崎「決まってるカードはメーンイベントの海崎礼爾vs元木震助、60分一本勝負です。彼等はBJP代表して来て貰ったという事です。」
五十嵐「もうBJPじゃない!元だ。それに俺はBJPなんぞ代表してるつもりはないですよ」(そう言うと海崎に一瞥する)
−「って、その『サイン・オヴ・ザ・ハンマー』大会のテーマはMOWと元BJP軍団との対抗戦って事ですかッ?」
海崎「ああ、基本的には対抗戦になると思う。ただ、彼等はメンバーがまだ流動的みたいなんでカードはまだ発表出来ません。BJP側の出場選手は彼等に聞いて下さい」
−「なるほど、では西郷選手か、五十嵐選手どちらにお聞きすればよろしいでしょうか?」
西郷「自分に聞いて下さい。出場予定の人間は元木震助、五十嵐拓磨、近藤勝利、峯川保、そしてこのマンモス西郷の5名だ」
−「では、今あげた5名が元BJP軍団という事ですか?」
五十嵐「ちょっと!だからそのBJP軍団とか言うの止めてくれませんか!すでに存在しない団体の名前なんて謳っても何もならしねぇんだから!」
西郷「落ち着けこの馬鹿野郎!何のために震助さんがここに来て無いかわからないのか?」(西郷は五十嵐に張り手を喰らわして、五十嵐をいなしたのでマスコミもさすがに引いた)
−「つまりその5人が今後MOWに参戦するという事ですよね?ただ、流動的を仰ってましたが、それはどういう事ですか?」
海崎「簡単だ。國重さんだよ。あんたらもそれは知ってるんじゃないのか?それに五十六さんがうるさくてね。まああの人が出てくるかはまだわからないんですよ。そうなんだろ?拓磨」(五十嵐はBWP時代に海崎の付き人を経験している)
五十嵐「國重さんに関してはまだわかりません。一度やめると言った以上、撤回は出来ないって利かないので」
西郷「我々だけでも、十分だと思っておるからそれは問題にはならん。BJPの力を見せてやるからまあ見ててみい」
−「ひとつ気になったのですが、海崎選手の遠征が長引いた場合はどうなるんでしょうか?」
海崎「ああ、さすがにそれまでには戻りますよ。当然AOAを携えてね。メーンにAOAを賭けるかは未定です。自分は賭けてもいいですがね。まあそこら辺は会社が決める事なんでね。大会詳細は近い内だせると思います。MWAから数名呼ぶ可能性もないとは言えないのでそこら辺含めてね。そろそろいいですか?」
−「あの、何故ここに元木選手の姿がないのですか?」
海崎「あいつが来るとうるさいから、こっちで彼等を指定させて貰ったんですよ。遠征前にあの顔見たくないんでね。暑苦しいから」
西郷「ほざけ!そんな事だからベルトを奪われるんだ!のらりくらり抜かしおって」
−「あ、あのでは最後に西郷選手、五十嵐選手から抱負を」
西郷「気の抜けたMOWに鉄槌を降すのが我々のすべき事!これが震助さんの言葉だ!それだけだ!」
五十嵐「そんなんどうでもいいですけど、俺は俺でMOWに闘いを挑みます」
−「ありがとうございました。海崎選手にもうひとついいですか?先の『ヘイル・トゥ・イングランド最終戦でMWAから太宰陸帝選手を招聘した訳ですが、これは太宰選手獲得に動いているという事で理解してよろしいのでしょうか?今回のMWA遠征もそれを踏まえてでは?」
海崎「さあ、想像にお任せしますよ。こちらから言う事はありません。7日には日本を立つ事になるので、それまでに色々こっちで出来る事をしてから臨みます。全米を廻る事になると思うので楽しみです。ってそろそろいいですか?」
−「はいありがとうございました」
西郷「海崎!海外で試合したからって強くなる訳じゃあないぞ!震助さんはそんなに甘くないぞ!いいか!BWPの時とは違うぞ!」
海崎「御声援どうも。西口さん、それはこっちも同じだよ。あの頃とは違う。やればわかるさ。まあその時になったらよろしく。じゃ、皆さんありがとうございました!さっさと次の仕事に行って下さい」
王座陥落後、海崎は一変していた。AOA戦前の海崎は吹けば飛んでしまいそうだったが、この日の海崎には全身から何か漲っていた。一度落ちた事で吹っ切れたという事だろうか。しかし『サイン・オヴ・ザ・ハンマー』までまだ日があるものの、早速元BJP軍団との対抗戦を持ってくるとは。海崎のMWA遠征と『サイン・オヴ・ハンマー』。これは目が離せない!
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さて、『ヘイル・トゥ・イングランド』最終戦武闘館大会のメ−ン後、海崎の控室に現れた震助、マンモス西郷、五十嵐、峯川にインタビューを敢行したので、そちらも紹介したいと思う。
震助「何だあの様は!チキショー!俺の知っている海崎礼爾はもう死んだのか?いや、そんな事は許さん!オラ!BJPが崩壊した今!もう俺を縛るものは何もない!いいか!吹っ切れた俺は怖いぞ!オラ!この俺がすべき事はあの男が本物の『男』かを見定める事だ!いいか!やるぞ!俺は!オラ!!」
西郷「この団体は海崎の下がいないんじゃないか?石本さんも可哀想だな。あの歳で担ぎ出されたんじゃぁ。番斎はまだまだ青いしなぁ。軽く一捻りで終わりだな。ワシは震助さんに付いて行くだけじゃ」
五十嵐「番斎さんがヘヴィでやってるって聞いてたけど、今日見て強くなってるなって思いましたよ。前座を見れば団体の色がわかるでしょ。五十六さんがコーチだからか、違和感はないですね。寧ろ波長が合ってる気がするかな。俺も五十六さんにしごかれた口ですから。海崎さん?あれは見たく無かったな。あれは海崎礼爾じゃない」
峯川「ここもジュニアがお寒いよね。あのマスクマン(ソウルフライ)はルチャっぽい部分もあるけど凄かったですね。こういう大会じゃ仕方なかったんだろうけど。オレンジのは興味ないな。ああいう馬鹿は好きじゃない。自爆で人を喜ばすなんで不愉快だよ。美しくないしね」
と各々答えてくれたのだが、彼等からはMOWで闘う事への期待が見え隠れしているのがわかるだろう。10.4武闘館、第二期MOWの行く末が決まる!
A・L カドモン控え室 | (ワンダラー・KYOU記者)【1998年09月27日(日) 15時20分】 |
9月7日、岡山遊楽園ホールでのアスリーツ・リーグの興行に吉田装甲車が出場した。同団体初登場戦の相手であったルディ・バロワ選手と組んで、高村唯希&キース・ガードナー戦に挑んだ一戦は、既報の通り吉田が勢いのある高村を捻じ伏せて勝利した。←トップに戻る
それでは、試合後の控え室からインタビューをします。
K「お疲れさん。今日も良かったね」
吉「いや、有り難うございます」
K「今日はタッグマッチだったけど、まずはルディ選手はどうだったかい」
吉「大きいスね。カドモンでもここでも、俺より大きい人と組む機会って中々ないからすごく新鮮でしたね。いい試合でしたよ」
K「対戦したお2人についてはどうだい?」
吉「高村ってましたね……まだ強くないけど勢いはある。頑張ってほしいね」
K「これで対アスリーツは4連勝だね。そろそろアスリーツファンの間ではストップ・吉田の声が上がってますけど」
吉「できる物ならやってみてほしいですね。俺は俺で、自然体でいくだけです。俺もカドモン代表として上がっている責任がありますから」
K「責任と言えば……君、このまえ寮長に就任したようだね。おめでとさん」
吉「いやどうも」
この前、カドモン道場設立の折りに選手寮が設置され、吉田が初代寮長に就任した。以来、仲間内ではすっかり「寮長」のネーミングが定着していた。ちなみに、現在の寮生活者は、グルジア留学中の斎藤多夏史を含めて現在8名。
K「寮長になった責任はどうだい?」
吉「いや、大変ですよ。特に食事がね」
K「へぇ。なにか問題でも?」
吉「菜食主義なのが1名いるんですよ」
K「綾浪ね」
吉「それだけならいいけど、アスカも朝羽も日下もマヌエルも……揃って下手クソなんですよ……作るの。リッキーさんは上手いけど、毎日頼るワケいかないじゃないですか。おまけにあの人エスニック専門だから辛くて辛くて」
K「君だって上手いってワケじゃないやん」
吉「この前、広報の桂木さんが料理作ってくれるってんでみんな期待したんですけど、それがスゴい代物でね。この前、アスリーツの人たちと晩御飯食べてる時に作ってもらったって話したら結構羨ましがられたけど、1回後学のために食べさせたいですね」
K「あんたねぇ……“アレ”、門外不出の約束しただろ」
吉「そーいや、アンタも食ってたんだったっけな」
K「忘れんよ……実に“個性的な料理”だったな」
吉「“アレ”を食えるのは加藤さんだけっス。しかし、こうして見ると多夏史の存在が大きく感じられるのが不思議です」
K「アイツほどマメな奴いなかったもんね。料理も美味かったし」
吉「……アスリーツの道場のご飯、とても美味くて美味くて……」
K「あんた、それ目当てで上がってない?」
吉「多夏史もそう言ってました」
寮長・吉田の週刊ファイプロの選手名鑑98年度版の「好きな料理」の欄は「多夏史の作ったキムチちゃんこ」だった。体重増えないのは食事のせいか?
アスリーツリーグ | (舞田 憲作記者)【1998年09月27日(日) 01時38分】 |
A.L.Hades〜祈冥〜 9月7日(月) 於・岡山遊楽園ホール←トップに戻る
第1試合 八島 康彦 対 ジョーイ・マクスウェル
この日の第1試合に初出場となったジョーイ・マクスウェルだが、大会の2日前になってようやくその経歴が明らかにされた。現在33歳のマクスウェルは大学時代、全豪でも5本の指には入ると噂されたアマレス選手だった。当然のようにオリンピック候補にも選ばれたが、これを辞退。以後10年以上もの間、表舞台に現れることはなかった。辞退の理由は明らかにされていない。
驚くべきキャリアが発覚したマクスウェル、デビュー戦は八島と激突。八島も柔道とアマレスの経験があり、現在はA.L.のナンバー2という立場。元オリンピック候補とはいえ、10年ものブランクがある選手に負けるわけにはいかない。
試合は、予想どおり、そして教科書どおりの投げ合い。パワーではマクスウェルがやや優るが、技術の引き出しの多さでは、打撃や関節技を持つ八島の方が上だった。お互いの技を楽しむような美しい技術の攻防は、気がつけば10分近い(A.L.にしては)長期戦になっていた。最後は八島がカニばさみからクロスヒールを極めて快勝。
○八島{9分18秒 飛びつきクロスヒールホールド}●マクスウェル
八島のコメント:
おもしろかったね。10年もやってなかったって言うから、どんなもんかと思ってたけど、なかなかどうして。3つ子の魂っていうやつかな。もうしばらく試合を続けて、勘を取り戻したらM.O.Wの門仲との試合も見てみたいね。
マクスウェルのコメント:
ああ、なかなかおもしろかったな。キースの奴が、1試合だけでいいからって言うんで、そのつもりで来たんだが。昔の血が騒いじまったよ。もうしばらくやってみるか、と思ってる。まずは体力を取り戻さんとな。
第2試合 成田 順 対 サリナ・マコーニー
8月のデビュー戦で高村を撃破し、順風満帆なスタートを切ったマコーニー。今日の第2戦ではA.L.最軽量の成田と対戦する。両者の体重差は20kg以上、まともにぶつかっていたら成田の勝ち目は薄いだろう。
しかし、その心配は杞憂に終わった。試合開始直後こそマコーニーの喉笛チョップを数発喰らったものの、最初の場外戦で掌打を連発で叩き込む(1分30秒)と、後はスピードを活かしてマコーニーにつけ入る隙を与えなかった。コーナーに押し込んでのストンピングなど珍しくラフなところを見せると、直後にはマコーニーを場外へ落としておいてのプランチャ・スイシーダ(少なくとも、A.L.マットでは初めてと思われる)まで繰り出し、絶好調ぶりを見せつける。
マコーニーの重さにやや足元をふらつかせながらもフィッシャーマンDDTの2連発を決めると、延髄斬りを挟んでフィニッシュはスタンドのスリーパーホールド。成田の完勝と言っていいだろう。
○成田 順{4分33秒 スリーパーホールド}●マコーニー
マコーニーのコメント:
何もできなかったネ。ナリタの動きについていけなくて…あたふたしてる間にスタミナが切れてしまったヨ。もっとじっくり闘えれば、ボクにも勝ち目あったと思う。
成田のコメント:
なんか今日は調子よかったです。自分でもびっくりするぐらい体がよく動いた。もう1試合でもいけそうですね。
第3試合 吉田 装甲車(カドモン)& ルティ・バロア 対 キース・ガードナー & 高村 唯希
試合前、高村にコメントを求めると、次のような言葉が返ってきた。
「今日はタッグマッチだけど、カドモンの吉田選手と当たるんですよね。あの人は、新田さんや小峰さんにも勝ってるわけじゃないですか。だから、もし自分がここで勝ったら、うちの先輩たちも少しは焦るんじゃないかと思うんですよね。あの人たちは、どうも腹の中では自分を軽く見すぎてる気がしますんで、今日はその認識を改めさせてやりたいです。」
さて、赤コーナーはよくわからない組み合わせではあるが、199cmのルティと192cmの吉田が組むと、それだけでなかなかの迫力だ。今までのA.L.マットにはなかった、新しい何かを生み出してくれる期待を感じさせた。先発を買って出たルティは、心強いパートナーを得たせいか、いつもに比べ明らかにいいノリで長い手足を振り回していく。対する青コーナーの高村も様々な角度からエルボーを放ち応戦。予想外と言っては失礼だが、試合は初っ端からヒートアップした。
あっと言う間に7分が経過したところで登場した吉田は、キースをロープに振ると見せかけ、強引に引き戻してから豪腕(ショートレンジ)ラリアート。キースの体が宙に舞う。さらに気合を入れてのショルダータックルからアイアンクローへ。これを返したキースもローリングソバットラッシュで反撃するが、今度はロープに振っての正調ウェスタン・ラリアートで真っ逆さまにリングに叩きつけられた。どうにかタッチを受けてリングインした高村は、なんとか試合のペースを変えようと試みるが、すでにエンジン全開の吉田はまったく意に介さず、逆にトーチャラック・ドロップ(アルゼンチンBBドロップ)の3連発で高村を痛ぶる。
終盤に入りキースがニールキックやウイニング・ザ・レインボー(ノーザンライトスープレックス)で気を吐くが、赤コーナーの勢いの前に単発の感が否めない。高村もユウキスペシャルI(タイガーネックチャンスリー)で最後の抵抗を見せたが、その直後吉田必殺のドクターボムが急角度で決まり、ついに力尽きた。
驚異の新人と騒がれた高村、ここへ来てさすがに壁にぶつかっているようだ。
○吉田{14分54秒 ドクターボム}●高村
キースのコメント:
吉田選手には技術はあまりないが、それを十分に補えるだけのパワーがある。シャツを着ているし、どちらかと言うとスリムに見えたのでわからなかったが、相当筋肉質な体をしているようだ。もしまた闘うことがあったら、次はもっと作戦を考えなければいけないだろう。
高村のコメント:
なんと言うか…予想以上に力が強かったですね、吉田選手。正直なところ、ルティさんを攻めればチャンスはあると思ってたんだけど、ルティさんも調子が良かったみたいで。認識が甘いのは自分の方だったってことですね。
ルティのコメント:
ヨシダのペースに乗せられて、私も昂奮したよ。非常にやりやすかった。今までは試合の最中に考えすぎて失敗することが多かったが、今日は最後まで夢中だった。それが良かったのかも知れないな。次からもこういう風にできたらいいと思う。
(後編へ続く)
HFA | (ぴろき記者)【1998年09月26日(土) 01時58分】 |
7月20日のギガファイティングトーナメント決勝から2ヶ月以上が経つ。HFAの次回興行はまだ発表されず。いったいHFAはどうなっているのか?業を煮やして事務所へ問い合わせようとした矢先に、HFAが倒産していたとの衝撃的なニュースが入ってきた。←トップに戻る
その真相を確かめるためにHFAのフロント(マッチメーク担当)のマッチ・近藤氏(54)に話を聞いたところ、表向きは好調に観客動員を伸ばしていたようにも見えたが、実態は高額化する選手のギャラで赤字続きだったという。特に、闘神四天王が入団してからは選手に支払うギャラの総額が倍増したという。
何人かの選手に話を聞いたら、どの選手も倒産のことは全く知らされていなかったらしい。とある選手は「私はHFAにこだわりはない。他の団体にも闘う相手はたくさんいるから、HFAが倒産してもそれほどショックはない。」と言うが、ほとんどの選手にとっては闘う場を失う大ピンチだ。
HFA所属選手の今後の活動などについては、 来週水曜(10月1日)の記者会見の場で詳しく発表されるだろう。記者会見には数名の選手、および近藤氏が出席の予定。倒産が明らかになった後、我々の前に姿を現していないファイプラー弘樹社長(25)は、現在失踪中だとか。HFA総動員で探しているが行方は掴めていない。ファイプラー社長には、社長としての責任を果たして欲しいものだ。
※HFA(Hiroki Fighting Association)
ファイプラー弘樹が旗揚げしたプロレス団体。昨年8月のONL設立と同時にONLに加盟。ゴッド結盟軍との異種格闘技戦、ゴッド結盟軍VS地下組織OGREの因縁対決、正規軍エース決定リーグ戦、ギガファイティングトーナメントなどで注目を集めた。最終戦は98年7月20日に行われたギガファイティングトーナメント決勝戦。“風の白虎”タイガー・ストライカーが優勝し初代無差別級王者に就いたのが最後の公式戦となる。
なにわプロレス@WWWWA | (八女記者)【1998年09月23日(水) 15時17分】 |
塩野アナ「大阪のプロレスファンのみなさま、こんにちは。プロレスの時間がやってまいりました。今日は鶴見緑地で行われております。なにわプロレスの模様をお伝えして参ります。解説は、おなじみのライオット朝霞さん、なにわプロレスの海岡さんです。」←トップに戻る
朝霞「よろしくお願いしまぁす。」
海岡「お願いします。」
塩野「さて、いよいよ試合をお送りするわけですが、今日の見どころはどういったところにあるでしょうか?」
朝霞「そーですねぇ。記者会見で正体が明かされなかったX,Y,Zとは何者か?なにわ三兄弟がどこまで頑張れるか、というところじゃないでしょうかねー。」
海岡「うん、三兄弟、ダニエル=ハリスの頑張りに注目してもらいたいですね。」
塩野「そうですか。そういったところに注目してみて参りましょう。さて第一試合はつい先ほど終わりまして、いよいよ第二試合がはじまらんとしております。すでにダニエル=ハリスは入場しておりまして、いよいよ注目のZの入場であります!」
(青コーナー控室から選手入場)
塩野「あっーと、一人の大男がガウンも何もなしで入場して参りました。海岡さん、あの選手は、BWPのにしぐちゆういち選手じゃありませんか?」
海岡「いえ、以前はそうでしたが、BJPという団体に移籍してマンモス西郷と名乗っているようですね。地力を生かして驀進中だとのことですねー!」
塩野「Zとして登場するとはどういったことなんでしょうか?」
海岡「私にもわかりません。」
塩野「などといっている間に、リングにあがって参りました。選手紹介が終わりましていよいよゴングであります。」
第二試合 ダニエル=ハリス VS マンモス西郷
<試合結果を見るにはAcrobatが必要です。メンゴ。>
帝国プロレス | (突倉&尾佐野記者)【1998年09月23日(水) 11時20分】 |
Ladies and gentleman,the following match is scheduled for two fall and is for the coveted WWWWA International Heavyweight Title. This is the Main Event.←トップに戻る
LADIES AND GENTLEMEN........Are you Ready?
Are you RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRReady?
OK,Let's get ready to rambllllllllllllllllllllle!!!!!!
Entering the ring first, the challenger, hailing from Tokyo Japan, Jump Tzruzohe,Tzruzohe!!
And his opponent, hailing from Tokyo Japan,The WWWWA International Champion, Boeing HaaaaaaaaaaaGaaaaaaaaaaa,Haga!!
9月15日 WWWWAインターナショナルヘビー級選手権
チャンピオン:ボーイング羽賀 VS 挑戦者:ジャンプ水流添
(Gong!)
羽賀は投げから脚狙い。脚絡み顔面締め(STF)などでじわじわとスタミナを奪う。一方、水流添はボディスラム、ストンピング、エルボー等オーソドックスな攻め。7分、水流添のジャンピングニーパットが出たところで試合が動き出す。水流添のヘッドロックを羽賀がジャイアントバックドロップ。続いて羽賀がジャイアント串刺し16文キック。ジャイアントココナッツクラッシュ、ジャイアント脳天唐竹割り。ここで羽賀は息切れ。チャンスと見た水流添はスリーパー、人間風車、パイルドライバーなどで反撃。たたみかけるように空中胴締め落とし、カウントは2。コーナーに羽賀をふって、必殺の串刺しジャンピングニーパッ!そしてサイドスープレックス!
× ボーイング羽賀(18分22秒 体固め)ジャンプ水流添 ○
もう後のない羽賀。ジャイアントボディスラム、ジャイアントレッグスピン、ジャイアント脳天唐竹割りで波状攻撃。しかし水流添は元気いっぱい。人間風車、パイルドライバー。もう一発と狙ったパイルドライバーは返される。ジャイアント脳天唐竹割り3連発で大ダメージを与え、ジャイアントドロップキック!続けてジャイアントボディスラム。水流添フラフラの状態で場外に落ちる。そこへ場外に降りた羽賀はジャイアントボディスラム、ジャイアントキック、ジャイアントココナッツクラッシュ。羽賀はカウント14でリングに戻る。カウント16でフラフラと立ち上がった水流添、あわててリングに戻ろうとする。17,18,19。ギリギリセーフ。リングに戻った水流添に容赦のない羽賀の胸張り手!パイルドライバー。ジャイアント河津掛け!
○ ボーイング羽賀(15分53秒 体固め)ジャンプ水流添 ×
三本目開始早々、羽賀はジャイアント河津掛け、ジャイアントココナッツクラッシュ、ジャイアントパイルドライバー。しかし水流添も人間風車、ドロップキックで反撃。ここでレッグスピン、脚絡み顔面締めを繰り返す。水流添が脚を抱えてのたうち回る。序盤からの攻撃が効いてきたか?チャンスと見た羽賀。ジャイアント河津掛け三連発、ボディスラム。水流添、場外に落ちた。ここで羽賀が走った、ジャイアント人間ロケットだ!この時点では勝負は決したのかもしれない。リングに戻った水流添にジャイアントドロップキック、そしてジャイアントボディスラムでバシッとマットに叩き付けてフォール。
○ ボーイング羽賀(12分8秒 体固め)ジャンプ水流添 ×
(ボーイング羽賀が8度目の防衛)
ジュニアの体格の水流添では話にならないとまで言われた戦前の予想は大きく覆された。ここまでやるとは思わなかった。確実に水流添は成長している。それ以上に羽賀も強くなっていたことも忘れてはならない。
古くから羽賀選手の番記者を努めて、水流添の若い頃も見つめてきた私としては、男と男の魂の触れ合いを見ることができて感激である。あえてきびしく水流添を退けた羽賀選手も表にこそ出さないが水流添の成長を内心喜んでいるであろう。
そして厳しいファイトでぶつかってきた師匠に水流添も感謝しているのではないだろうか。これを糧にさらに成長してくれるものと期待している。
(尾佐野)
「たら」と「れば」は慣用句だが、今まで以上に強くなった羽賀選手と異種格闘技戦を経て名実共に帝国プロレスのエースとなった市来選手が戦ったら、どんな試合が展開されただろうか。想像すると体が震えてくる。
当分、羽賀選手の来日はないと思われるため、実現可能なレベルの水流添と市来選手の対決を行うべきである。
(突倉)
NEO、カドモン控え室 | (ワンダラー・KYOU記者)【1998年09月21日(月) 01時04分】 |
4月22日。vsストッキングマン1号(×)←トップに戻る
4月23日。vs吉田装甲車(×)
5月6日。vs美咲大和(×)
6月4日。vsマヌエル・アギーレ(○)
8月4日。vs雨宮雷(○)
8月10日。vs津軽一鉄(×)
8月24日。vs綾浪レイ(×)
そして……8月25日。vs加藤圭司(×)。
U系挌闘家を志願してから、斎藤多夏史は苦行とも言える戦いを強いられている。それも、日を増すごとに相手のグレードは確実にアップしている。バリ島興行初日のストッキングマン1号戦は、不意を衝かれて丸め込まれた、考えてみれば愛敬とも言える負け方だったが、24日にはニューカマーの綾浪レイに完膚なきまで叩きのめされた。
ここ一ヶ月ほど、額から絆創膏が取れる日はなかった。この日も、リングの上に立つ多夏史の額には、先日レイの掌打によってつけられた傷痕が残っていた。
多夏史は苦しんでいる。
……それは、Uの道を選んだ多夏史にカドモンが突きつけた試練である。
カドモンは以前から、キャラクタープロレスをする一方で、各国の強豪挌闘家を招聘しての挌闘路線も平行していた。
イギリスからウイリアム・レミングストン。
プエルトリコからゴンサロ・デル・アルヴァレス。
グルジアからイゴール・ルスタベリ。
そしてアメリカから、L・Gで猛威を振るうSpringer Softail。
確かに彼らは世界が誇る実力を持った挌闘家ではあるが、カドモンのホームベースは日本にある。彼ら相手に活躍できる日本人挌闘家の登場が要求されていた。
カドモンは、2人の選手をターゲットにした。
綾浪レイ、そして斎藤多夏史である。
加藤圭司戦。カドモン側のリングサイドを陣取る一陣は、いずれもNEOのファンには初めてお目にかかる面々であった。
吉田装甲車。朝羽直人。日下晶。マヌエル・アギーレ。リッキー・フー。そしてアスカ・ラングレーと綾浪レイ。全て、多夏史の同期とも言える若手選手だった。今まで観戦してきた加藤驚をはじめとした般若勢の姿はどこにもなかった。
試合は既報の通り、多夏史の敗北で幕を降ろした。
……こんな事情を踏まえた上で、試合後、インタビューを行った。
K「まずは、お疲れさん」
多「……どうも」
K「半年ぶりの再戦だけど、加藤選手はどうでしたか?」
多「器の大きさを実感しました。デビューした時とは別人です」
K「ほぉ。まぁ、向こうは離合集散があったからねぇ」
多「負けました。これ以下はあっても、これ以上はでない戦いをしました。それで負けたのですから……何も言う事ありません」
K「これでタイトル戦は圭司vs流星の再戦になったね。コメントちょうだい」
多「加藤選手は間違いなく強くなっています。流星選手はナメてかかったらダメだと思っています」
K「圭司選手との再戦とか、流星選手とやりたいとかない?」
多「……できる事ならやりたいですが、今……僕はNEOに上がるのが正直、辛いんです」
K「……えっ!? どぼぢて?」
多「……居心地が良すぎるんです。カドモンは何をやるにも、相手が曲者である可能性が多いんです。だけど、ここでは思うが侭に戦えます」
K「それは、アスリーツ・リーグに上がった時の感想と同じだね」
多「……はい」
多夏史にはジレンマがあった。
U系戦士を志願する多夏史は、NEOやアスリーツ・リーグは理想的とも言える環境であった。だが、既に多夏史は移籍騒動を起こして、吉田装甲車との敗者懲罰戦に敗れて保留が決定している。ここでまた移籍を口にするのは、レスラーとしての信頼性が問われる。
そして、今の多夏史にはプレッシャーもあった。
多夏史とレイが科せられたU系戦士としてのしての課題……。
カドモン最強の挌闘家、ウイリアムを破る事である。
多「……正直、加藤選手やアスリーツの面々と戦うのはすごく楽しいです。だけど、僕はカドモンで生きていく宿命です。そして、僕はあの人を超えなければならない……。そう思うと、僕は好き勝手ができるかと……」
私は、多夏史がウイリアムに対して怯えているのを感じた。
畏敬とも言ってもいい。先輩である加藤驚との間には情があり、和やかな敬愛の念があった。だが、多夏史がデビューした時から、ウイリアムは哲学者然とした男だった。
うずくまる多夏史の前に、殺伐とした控え室には似つかわしくない制服姿の少女がゆらりと現れた。綾浪レイである。
レ「……恐いの?」
多「え……!?」
レ「ウイリアムと戦うのが、恐いの?」
多「僕は……恐い……。レイはどうなのさ。君も戦う約束に……」
レ「……いいの。仕事だから……」
彼女はそう言うと、胸のポケットから一枚の封筒を出した。
レ「これ……。加藤さんから……」
多「えっ!?」
アスカ「コーカサスで頭冷やしてこいだってさ」
封筒の中には、航空券などの旅券、幾分かの紙幣。そして1枚の外国語の手紙があった。
吉田「加藤さんが、グルジアのルスタベリ道場に手配をしてくれたんだ。そこで指導を仰げとの指令だ。モスクワまでの航空券と、あとは米ドル用意したから電車でも乗り継いで行けばいい」
朝羽「いつまでかかっても構わん、納得行くまで帰ってくるな、手紙も電話も必要ないとの事ですぅ」
多「……加藤さん……」
手紙を御札のように掲げる多夏史。加藤驚の配慮がよほど心に染みたらしい。
そんな多夏史の前に、吉田がデカい旅行用カバンを引き出す。
吉「そんなワケで、荷物は俺たちが適当に見繕って用意しておいたぞ」
多「えっ!?」
朝「これは僕たちの餞別。ロシア語の辞書と、旅行ガイドですぅ」
多「あっ……あの……素早い」
ア「アンタバカァ!? 航空券よく見なさいよ。離陸は関西国際空港から、明日の午前中よ」
多「えっ……うっ、ホントだ」
ア「今からアタシたちで送別会やるんだから、ほらさっさと着替えて!」
多「あっ、あの……」
吉「ほらほら急いだ急いだ。鶴橋の焼肉屋予約してきたから、経費で落ちるうちにとっとと行くぞ」
ア「それでは記者のみなさん、ごめんあそばせー」
……行ってらっしゃい。多夏史クン。
プロフェッショナル・レスリングNEO | (川崎勉造記者)【1998年09月20日(日) 18時37分】 |
さて、今回は第4回NEOトーナメントを制して初代無差別級NEO王者となった流星のインタビュー記事だ。←トップに戻る
王者決定戦の圭司戦で足首を負傷し、欠場が続いていたがNEO10月大会で圭司とのリターンマッチ、しかもタイトル戦が決定している。今の想いは…? 若い王者に様々な質問をぶつけてみた。
◎第4回NEOトーナメント
記者(以下−)「さて、今日は久々の、しかも初代NEO王者として初のインタビューだね」
流星満潮(以下流星)「押忍。優勝したらすぐにインタビューしてくれるって聞いてたんですけど(笑)」
−「いや、申し訳ないね。こっちも、圭司選手の他団体交渉を追いかけなくちゃいけなかったし」
流星「…まあ、いいですけど」
−「じゃあ、とりあえずトーナメントから振り返ってもらおうと思うんだけど…雷雨、鶴波、圭司と、どちらかというと寝業系というか、組んで勝負してくる対戦相手になったね」
流星「押忍。自分、やっぱり立ち業で勝負するしかないですし、やりにくいと言えばそうなんですけど。逆にディフェンスの面でけっこう甘さが見られたんで、特別やりにくいわけじゃありませんでした」
−「なるほど。で、準決勝、決勝と2連続のKO勝ちだったわけだけど、フィニッシュの足応えはどうだった?」
流星「足応え、ですか(笑)。…鶴波さんの時は『決まったかな?』とは思いました。イメージしてた通りに入りましたし。でも、圭司選手の時はあんまり…まだ立ってくると思いました」
−「でもまあ、KOで倒して王者になった。ベルトを巻いた時の感想は?」
流星「王者とか、そういう考えはあんまりなかったです。新生NEOとして最初のトーナメントだったんで、それで勝てば観てる人たちへの印象も変わってくるでしょうし。とにかく、トーナメントで優勝したかったです。でも、ベルトを巻いたら…気分よかったです。ちょっと大きすぎて似合わないかなって気はしましたけど(笑)」
−「ベルトの価値はこれから流星君が作り上げるものだしね」
流星「あんまりここで大きい事言っても、次で負けたら情けないですから。頑張ります。押忍」
◎他団体参戦、そしてスコータイ
−「じゃあ、次は他団体の話なんだけど。VECTORをはじめとしてNEO向きの選手というか、結構色々な団体からNEOに参戦してきてますよね」
流星「はい」
−「興味のある選手はいるかな?」
流星「そりゃ、います。VECTORの選手なんか古巣(白崎格闘技スクール)を思い出す雰囲気ありますし、今度のタイトルマッチだって、自分はカドモンの斎藤選手とやりたかったです」
−「という事は、他団体選手との試合の方が燃える、と」
流星「勿論です。そうじゃないって言う人がいたら、そっちの方が自分は不思議です」
−「となると、やっぱり我々としてはスコータイ戦を考えてしまうんだけど…」
流星「自分はいつでも出来ますよ。ただ、スコータイはムエタイの元世界王者だし、簡単には試合ができません。でも、自分はトーナメントで優勝しましたし、スコータイも逃げる気はないでしょうから。今は時期待ちです。まあ、そのうち何かあるかもしれません。他にも、興味深い団体はあります」
−「この秋には新格闘技団体が旗揚げするみたいだしね」
流星「押忍」
−「そういえば、先日圭司選手はTWCに観戦に行ったみたいだけど、交流の可能性はあると見ていいのかな?」
流星「自分の口からはなんとも言えません。あの人(圭司)、プロレス観戦が趣味の一つですし。でも、NEOの雰囲気、NEOの思想にあった選手がいれば、自分はいつでもやります。どこの団体であろうと」
◎初防衛戦、vs加藤圭司
−「さて、次の試合は王者として圭司選手とリターンマッチだね」
流星「押忍。まあ、勝ちます」
−「圭司はカドモンの斎藤選手を倒して挑戦権を得たわけだけど…試合は見た?」
流星「いえ、雑誌で見ただけです」
−「感想は?」
流星「斎藤選手、調子悪かったのかなぁって。意外でした」
−「あ、斎藤選手が勝つと思ってたんだ」
流星「はい。今の圭司選手は…うーん、言っていいのかな?」
−「言ってみれば?」
流星「…あの人、最近道場で見かけませんし。そりゃ、運営が忙しいとか、わかるんですけど。大会の運営とか全部やってますし、あの人が動かなければ自分達はもう場所が無くなりますから。でも、スランプだとか言い訳して、運営も練習もサボったら…終わりですよ。試合も練習もしないのは格闘家として認められませんから」
−「随分手厳しいね」
流星「まあ、このへんにしときます。自分らはリングで勝負しますんで」
−「うんうん。それじゃ最後に…足首の具合は?」
流星「それは、試合で。自分の蹴りを見て判断して下さい、押忍!」
言葉通り、流星の初防衛なるのか?
その他のカードは後日発表だ!
VECTOR (?) | (猪俣久美記者)【1998年09月20日(日) 17時39分】 |
グレッグ・ラッセル:←トップに戻る
「(対戦選手・雨宮に対して)すまねぇ。途中でトんじまったんだ・・・。
気が付いたらココ(控え室)に座ってた・・・ダメだ!こんなんじゃダメだ!
またいつか誰かツブしちまう・・・くそっ!どうすりゃいいんだよ!
やっぱ他じゃやれねぇのか俺は!!」
(直後、報道陣締め出し。)
ドノヴァン・オーウェル:
「Mr.NAKATA。彼のおかげで自分の Week Point が見えた。
『敗北ほど己を見詰め直せるものはない』というか。
KATANA も叩かれるほど強さを増すという事だ。
次、NEOに上がるチャンスがあれば、
今回見えた『WEEK POINT を克服した私』を見せる事ができるだろう。
RYU や私の目に狂いはなかった。
NEOは進化と展開の可能性に満ちている。楽しみだ。」
プロフェッショナル・レスリングNEO | (川崎勉造記者)【1998年09月15日(火) 16時44分】 |
「何ができるか分かりませんが、とりあえずリングに上がります。NEOの頂点を目指して戦います」←トップに戻る
「僕はもっと強くならねばと思っています」
「NEOを高く評価してくれてるカドモンさんに敬意を表して…僕が斎藤選手とやります」
二人は引き付け合うかのようにリングで対峙した。
「敗者は勝者に学べるってことが。打ち砕かれたって再生し続ける、それが格闘家の精神だって」
「いい勝負でした。加藤選手には感謝しています」
1998年1月7日・日本武闘館。己の理想を垣間見た瞬間。
「僕は一試合一試合プライドと愛をかけて戦います」
「僕は新しいUを作っていきます」
それぞれの、新たな旅立ち。
あれから、半年。
「八月は夢花火」
■1998年8月25日=愛知・名古屋イリスホール
▽ランキング&NEO無差別級次期挑戦者決定戦15分一本勝負
加藤圭司<1位> vs 斎藤多夏史<5位・カドモン>
試合は、いきなり両者の打撃戦。掌打が飛び交い、何発かが顔面にヒットする。接近しつつ膝を繰り出す圭司に対して、斎藤は膝蹴りの連打からニードロップ。更にフィッシュストレッチでエスケープを奪う。それでも、圭司はマウントポジションを取ると斎藤の顔面を張り飛ばした上でネックロック。これもエスケープだ。
圭司が低空ドロップキックで斎藤の左膝を打ち抜くと、斎藤は圭司の身右膝に膝十字。だがこの試合、お互いに膝や腕などに固執する事なく、純粋な技術の勝負を展開していく。
勢いを増す斎藤の掌打の前にコーナーに追いつめられた圭司は、強引に組み合うと一気にSSD。まっさかさまに叩き付けられた斎藤だが、体勢を立て直すのにもたつく圭司に素早くキックの嵐。ロー、ミドル、ハイをつなぐが、二度目のハイキックは身を沈められてかわされてしまう。ならばと得意のフロントネックロックで絞め上げるが、圭司もスリーパーで応戦。更に鎌固め。試合は我慢比べになっていく。
最後は、一瞬だった。斎藤のローをディフェンスした圭司はハイキック。間合いを縮める事で防いだ斎藤の首をキャッチした圭司は、そのまま後転してのネックロック。スパッと試合を決めてみせた。
圭司<E1>(7分9秒 ネックロック)斎藤<E1>
「勝てましたね…いや、完全燃焼できました。斎藤選手、すごく良かったと思います。でも、僕もRRRで試合して、すっごく多くの事を学べましたんで。そこの違いが出たんじゃないかなって気がします。勿論、斎藤選手とは何回でもやってみたいですね。あちらがどう思っているのかわからないですけど、年も近いし、ライバルだと思ってますよ、僕は」
(左膝の具合はどうですか?)
「あ、膝ですか…痛み、忘れてました。途中で痛みが無くなったんですよ。不思議ですね(にっこり)」
(次はタイトルマッチ、流星選手とのリターンマッチとなりますが)
「負けられませんよ。今日、こういう試合してますからね。これで流星みたいな小童(こわっぱ)にあっさり負けたりしたら、タイトルにも斎藤選手にも泥を塗っちゃいますから。タイトル獲って、年末はもう一回大勝負をしますよ」
次回興行予定は10月を予定とのことだが、詳しい日程はまだ不明だ。
強豪達が独走を許さない、混沌とした状態になりだしたNEOのリング。とりあえず次回大会に、圭司が言った「年末の大勝負」に期待したい。
こうして、NEO二度目の夏は過ぎていった。
「Natural」
■1998年10月XX日=大阪・大阪府体育館
▽NEO無差別級選手権試合15分一本勝負
流星満潮<王者> vs 加藤圭司<1位>
<NEOランキング98/8/25>
プロフェッショナル・レスリングNEO | (川崎勉造記者)【1998年09月15日(火) 16時39分】 |
「八月は夢花火」←トップに戻る
■1998年8月25日=愛知・名古屋イリスホール
▽ランキング戦15分一本勝負
九重勇次<7位・RRR> vs 神城潤一<8位>
8・4NEO大会の再戦となったこの試合。前回は神城が10エスケープによる負けというNEO初のTKOという結果を残している。
「これで満足か!? もう一回だ!」という神城の強い要望で決定したリターンマッチだが、前回以上に内容の濃い試合となった。
ヘッドロックで締め上げ、体格差を活かしたショルダータックルで吹き飛ばす九重。さらにストンピングを連発していく。しかし2分を経過したところで神城反撃。一気にジャーマンにもっていこうとした九重の首根っこを捕らえるとダイヤモンドカッター。すかさずサイドバスター、ブレーンバスターと小柄ながら得意な投げ技を連発。
ここで九重がサイドスープレックス。すると神城もサイドバスター…意地の張り合いというものだろうか、なんと両者三度ずつ交互に繰り出した。第一試合からヒートアップ。
この意地の張り合いがこの試合のキーポイントであった。フィッシャーマンズスープレックスでポイントを奪う九重。神城は超長滞空ブレーンバスターに続いてソニックエルボー(ローリングエルボー)もヒット。更に左右のボディブローの連打から左膝蹴りでダウンさせると一気にスリーパーでギブアップを奪いに行くが、これはエスケープ。
九重はジャーマンを狙うべくバックに廻るが神城も前回の対戦でチェック済みか、肘やダイヤモンドカッターでディフェンス。
だが、神城の2発目のソニックエルボーをかわしざまスルスルと首に絡み付きスタンディングスリーパー。そのまま神城の膝を後ろから蹴り崩してグランドへ…最後は腕を絡めての片羽絞めで勝利。前回の決着をつけた。
「あ〜、負けてこんな事言いたかないけど…充実したよ。まあ、大きな飛行機ほど離陸する時は長い滑走路が必要でしょ?(笑) 一回飛んだら…俺がトップ取って、ギャラ上げてもらうよ(苦笑) 九重? あいつも圭司の野郎に悔しい思いしてるわけだから、張り切っちゃってたよな〜」
未だ勝ち星のない神城。本人は明るいが、そろそろデビューして一年である。テイクオフの時は、多分、近い…?
九重<E3>(7分37秒 片羽絞め)神城<E5>
▽ランキング戦15分一本勝負
雨宮雷<6位> vs グレッグ・ラッセル<VECTOR>
初来日のVECTOR二人目の男・ラッセル。とにかくキレたら怖いという情報だけはあったが、今回はその実力の片鱗は見せなかった。
じっくり試合を組みたてようとする雷雨に対し、ラッセルは一気加勢のラッシュ。結論から言うとあまり噛み合わなかったのだ。
フロントスープレックスで先手を取ったのは雷雨だったが、ラッセルは付き合わずに強烈な打撃技で次々にダウンを奪っていく。
しかも、終盤にはゾッとするような角度のバックドロップ。高角度の喉輪落し、パワーボムと続けざまにプロレスの大技を爆発させ、最後はVECTOR陣の十八番・片羽絞め。
「なんだ、アイツは!?」
会場の雰囲気はそんな感じであった。グルーサムでぶち切れた男はNEO来日に向けてプロレス技も鍛えていたのか…? そう思わせるほどの衝撃的なラッシュだった。
ラッセル<E0>(4分50秒 三角絞め)雷<E8>
▽ランキング戦15分一本勝負
鶴波力一郎<3位> vs ビクトル・キリアコフ<9位・HFA>
「抜かない銘刀って感じかな?」とは、試合前の鶴波のコメントである。
189cm、117kgの鶴波。NEOでは異質と言われていたパワーで対戦相手を潰すプロレスはオーウェル相手に遂に開花した感がある。一方のキリアコフは178cm、76kg。先日のインタビューで「NEOは私に合ったプロレス団体だと思う」と、意気込みは十分だ。前回の山小屋をアキレスホールドで病院送りにした「一瞬の殺意」を今回も狙っていくだろう。
試合開始からパワフルに投げ、殴っていく鶴波。キリアコフはなんとか防御して鶴波を倒し、サブミッションで壊しにいくという予想通りの展開だが、すぐさま解かれてしまう。鶴波も警戒している。
そうこうしているうちに無理矢理のバックドロップが炸裂! もんどりうって倒れたキリアコフを引きずり起こしてラリアートも火を噴く…まずは鶴波ペース。ここに体格差というものが如実に表れていた。
一度は水車落しで切り返したが、二度目のトライで引っこ抜くようなパワーボムを決められてしまう。
ここから、キリアコフは驚異的な粘りを見せはじめる。続けてパワーボムを2連発でくらうもキックアウト。焦った鶴波の延髄斬りをバックステップでかわすとバックブローを叩き込む。アームロック、スタンディングのアームバー、ショルダーアームブリーカー。更にビクトル式の膝十字…鶴波は苦渋の汗を流しながらエスケープ。
しかし、鶴はカウンターの延髄斬りから怒涛の反撃。ドラゴンスリーパー、ラリアート、サソリ固めの必殺フルコースで勝利をもぎ取った。
鶴波<E3>(8分3秒 スコーピオンデスロック)キリアコフ<E2>
▽ランキング戦15分一本勝負
ドノヴァン・オーウェル<2位・VECTOR> vs 中田慎吾<4位>
この日、いや、この対戦が決定してからいつになく中田は寡黙だった。元々お喋りではないのだが、記者と顔が会った時はNEOの今後、ONLの今をオフレコながら語ってくれる事が多かったのだが、ここ数週間は誰にも姿を見せようとはしなかった。中田もオーウェルという刺客の前にナーバスになっていたのだろうか。
「いや、そうじゃない。そのうち、全部話すから」
そして、いつも通りの氷の表情で中田はリングに上がった。
先にエスケープを奪ったのは意外にも中田だった。素早い腕ひしぎでスパッとポイント奪取。すると、すぐさまオーウェルも三角絞めでエスケープを奪い返す。立てば鋭い切れ味のキックの応酬、寝れば切り返しの連続からのサブミッションの応酬。好勝負となった。
中田はここでも老獪さに近い上手さを見せた。距離をあけてのローキックでオーウェルの打撃を防ぎ、オーウェルが突進してきたところでタイミングを活かしての水車落し。ダウンを取るには到らないものの、要所要所のハイキックも的確にヒットする。
オーウェルの足元を狙ってのローキックが、結果として明暗を分けた。強烈なローキック連打でオーウェルをダウンさせるとバックを取って絞めあげる。オーウェルは無念の形相でマットを2度叩いた。
完全に中田の試合運び。オーウェルの突進力も完全に封じ、勝利してみせた。
「今日は…運がよかったね。でも、運も実力のうちって言うしね。まあ、あちらさんもこのまま黙っているとは思えないし…また、やることになるだろうね。こちらも異存はないよ。まあ、ちょっと今他に考えてる事があって…そのうち、報告できたらいいかな、と」
中田<E1>(4分55秒 片羽絞め)オーウェル<E4>
VECTOR | (新田留美記者)【1998年09月15日(火) 14時14分】 |
謎の闘士ドノヴァン・オーウェルの「NEO」参戦によって、←トップに戻る
急に日本の格闘技関係者達に注目され始めたアメリカ産格闘団体「VECTOR」。
日本の「High Class」に近い、ストイックな攻防を展開するこの団体のスタイルは、
エンターテイメント性ではなく、リアルファイト性を好む現地の風潮に適応している。
現地では2年前より、すでにケーブルTVでの放送が始まっている。
日本ではコアな格闘ファンが数年前の設立時より注目していたそうだが、
一般層での知名度は皆無に等しかった。
しかし「NEO」に参戦したドノヴァン選手が、強豪・鶴波選手を撃沈させる事で、
その知名度は着実に高まっている。
流れ着いた種は、確実に根付き始めたようだ。
<記事詳細はこちら>
帝国プロレス | (突倉記者)【1998年09月15日(火) 03時22分】 |
9月14日、水道橋の帝国プロレス事務所で緊急記者会見が開かれた。←トップに戻る
社長代行の越村氏によると9月13日の千葉公園広場のメインイベント(山野鉄心と組んでボーイング羽賀、ロジャー=オースチン組と対戦)後、コンコルド市来が宿舎で40度の熱を出し、「脚を羽賀に蹴られ、内出血して強烈に痛み出した」(市来談)とのことだ。診察結果は、右足が「蜂カ織円」を起こしており、全治10日。
「裏虎月との戦いで痛めていた脚を今シリーズ始まってからロジャーに集中攻撃を受け、すりむいた傷から細菌が侵入したのだろう。それが蹴られて内出血したことで一気に暴れ出した。放っておけば右足を切断しなければならなくなる。」(山野談)
市来が若手2人の両肩を借り登場した。
「自分の不注意で明日のWWWWAインターナショナルヘビー級選手権は出場できなくなって申し訳ない。ファンの皆様におわびする。」
帝国プロレスがWWWWAにタイトルマッチの延期を申請したところ、本部側は延期を却下、ジャンプ水流添または山野鉄心のいずれかを代理挑戦者にせよと指名してきたため、タイトルマッチとすることになった。今回は山野が固辞し、ジャンプ水流添が師匠ボーイング羽賀のタイトルに挑戦者することになった。
いずれにしろ、今回の件による興行的なダメージははかりしれないが、こればっかりはどうしょうもない。コンコルド市来の復活に期待したい。
TWC | (なかとん記者)【1998年09月14日(月) 21時50分】 |
こんにちわ、遅筆記者、なかとんです。←トップに戻る
TWCの興行終了から一ヶ月、オーナーのTATUYA氏とトーナメント優勝者のヘルパワー、2位のレイ嵐龍にインタビューした模様をお伝えします。
なかとん”お久しぶりです。”
TATUYA”まったくですね。2日目の会場では、お会いしなかったですね。取材はしなかったんですね”
な ”申し訳有りません。やむにやまれぬ事情が・・(汗)”
T ”かまいませんよ、それで、今日の取材の内容は?”
な ”はい、「鼓動’98」の総括と今後のTWCの活動についてお話を伺いたいんですが。”
T ”そうですね・・、興行としては、満足しています。レスラーも頑張ってくれましたし、大勢のお客様にきて頂きましたので収益のほうもあります。”
T ”ですが、これぞTWCという団体としてのカラーが出たかという点については、少し不満も有りますよ。”
な ”確かに、今回の興行では、団体のはっきりとした方向性は、分かり難かったですね。”
T ”ですから、今後の活動としては、TWCの方向性を探るという意味で、実験的に様々なスタイルで興行をしていきたいと思っています。”
な ”で、具体的な日程等は決定しているのですか?”
T ”しばらくは、顔見せを兼ねて、地方巡業を中心にします。ですが、9月末に少し大きな会場でJrメインの興行をしたいと思います。”
T ”私が一押しのJrの試合を楽しんで頂けるような興行にしたいと思っています。”
な ”前回出場していない選手も出るわけですね。”
T ”もちろんです。Jrは、他団体の選手も招待させて頂きたいと思っています。”
T ”詳細については、後日改めて、発表させていただきます。”
な ”期待しています。ありがとうございました。”
な ”それでは、選手の方々にインタビューを・・あれっ?”
レイ嵐龍”すまん。ヘルパワーの奴、今、国に帰ってるんだよ。”
な ”突然の取材だったから仕方ないね。じゃぁ今日は、レイのインタビューという事にしよう。”
な ”じゃ早速、えーとレイは、トーナメント優勝宣言をしてたよね。実際は惜しくも準優勝だったんだけど”
レイ”いきなりきついね。確かにキャリア的に見ても、俺が優勝の本命だったと思うよ。俺もそう思ってたし・・。”
な ”龍牙や武神との試合では、レイの強さが見えた気はしたんだけどね。”
レイ”でも、肝心のところで負けちゃ話になんないよ。ただ、今回の連戦はきつかったね。”
な ”武神戦のダメージがあったってこと?”
レイ”そういう事じゃないよ、ヘルとの試合の敗因は、ヘルの方が強かったって事。正確には勝とうという気持ちだけど”
レイ”俺は、TWCの旗揚げ前からフロントと一緒に、それこそ、会場の交渉とかもやってきたから、柄にもなく感動したんだよね。”
な ”TWCが旗揚げできた事に?”
レイ”そう、一日目はまだ明日があるって感じだったけど、二日目の一試合目が終わったとたん、なんか一人で盛り上がっちゃって”
な ”勝とうという気持ちが薄れたってことかな。”
レイ”プロとしては、甘いとしか言えないけどね、でも、もう二度とあんな油断はしない。ヘルパワーにも、次は、きっちりと勝たしてもらうよ。”
な ”その調子じゃ、リーグ戦は面白くなりそうだね。”
レイ”当然!期待してもらっていいよ。”
な ”それじゃ、最後に、うーん、そうだな、今、気になる選手っているかな”
レイ”Mrフリントだよ。”
な ”フリント氏?確かに、トーナメント一回戦で敗れたものの存在感はすごかったけど”
レイ”あの人は、何かたくらんでるよ。次の興行でも、2人レスラーを送り込んでくるし。”
な ”人間的に出来た人って感じでいい人だと思うけどなー。”
レイ”そりゃ、立派な人だよ、でも、あの人の本質は・・。”
な ”本質は?”
レイ”まっそれは、なかとんさんの取材の腕次第と言うことで。”
な ”それはないよ、ここまで、興味を湧かせといて。”
レイ”じゃ、ヒントだけ。Mrフリントの無名時代の異名って知ってる?”
な ”確か、哲学者だったよね”
レイ”ところがもう一つあったんだよ、Soul Chiller ってのがね。”
な ”Soul Chiller?魂を冷たくする人?”
レイ”はい、ヒントはこれまで、じゃ練習があるから。またね”
な ”おい、思わせぶり過ぎるよ、もう少しヒントを・・”
以上が、取材の内容である。
レイの単独インタビューとなって、思わぬ謎が浮かんできてしまったわけだが、フリント氏に関しては
全盛期のデータがまったくなかったために、当方の取材の至らなさを露呈してしまったが、
これからの取材によって真実を追求したいと思っている。
カドモン | (ワンダラー・KYOU記者)【1998年09月13日(日) 23時37分】 |
その企画が舞い込んでのは、つい先日だった。←トップに戻る
新しい芸能人を次々と送り出してきた人気番組「OSOYAN」のスタッフが、カドモンの事務所を訪れた。新企画として、ここんとこ散漫気味のプロレス業界に新風を吹き込むべく、新軍団を組織しようではないかという事だ。そこで、企画好きのカドモンに打診してきたのだ。
カドモン側は、ロクサス会長と加藤驚がこれに対応した。
放送局のプロデューサー「……若手選手が、そうですねぇ……。6人から8人ぐらいの軍団でいきたいスねぇ」
ロ「それはカドモン内で出すのですか?」
プ「うーん。ここは色々な団体から選手を引き入れてもらいたいですね」
驚「超党派ともなると、こりゃ大変だぞ。解散した前例もあるしね」
プ「そこなんですよ。明確なコンセプトがほしいんですよ」
驚「プロレス業界に新風をって、やはり芸能活動するんスか?」
プ「ええ。彼らの努力次第ですけどね。私どものコンセプトとしては、笑いもシリアスもできる軍団ってイメージでいきたいんですけどね」
ロ「……まぁ、どっちみち、結成までの準備期間をドキュメントしたうえでのオファーですし、まずは軸となる選手探しですかね」
驚「ウチにも、引き受けてくれそうな選手いるしね。今から呼んできますわ」
プ「はい。ではよろしくお願いします」
数時間後、2人の選手が事務所に呼ばれた。
驚「いきなりだけど、君たち新軍団作ってくれない?」
nWo弘樹「はい!?」
ストッキングマン1号「いっ、一体何をそんな急に」
呼ばれたのは、nWo弘樹とストッキングマン1号……言うまでもなく、南蛮の怪人どもだった。
ロ「……と、いう事だ。詳しい事はログでも読んでくれ」
n「いきなりそんな話されても、俺たちは南蛮帝国に籍を置いてる者だぜ」
驚「ブタ小屋になってるのに?」
ス「アンタ、痛い所つくねぇ。ピンポイント」
……南蛮帝国地下職業安定所は、怪人たちが退去してから、ここん所ブタ小屋になっていた。詳しくはカドモンの事務所(サイト)を覗いてくれ。
ロ「……オノー君には私から話をつけておく。マスコミからの依頼だから、彼も悪い顔はしないだろうね」
n「で、新軍団のコンセプトは?」
驚「まだ決まってない」
ス「はい!?」
驚「おいおい決めるとの事だ。今はやるかやらないかという選択だけだ」
ロ「新ユニットともなれば、君たちも試合の順位が上がると思うのだが?」
カドモンは選手層の幅の厚さから、トップクラスに食い込むには実力だけではダメである。ここん所不振だった2人には、またとないチャンスだった。
n「まぁ……南蛮にいてもチャンスがこないようでしたなら……やります」
ス「……やってみるね。レッツチャンジ」
驚「……よーし。決定」
この時点で、弘樹と1号の南蛮離脱が決定した。
ロ「……で、君たちのユニットは、若手選手のみで8人と決まった。団体は問わないそうだから、残りの6人を自由に探してくれ」
n「はい」
ロ「それで、ユニット名も決まっているようだ」
ス「はいネ」
驚「『モーニング息子。』だってさ」
……。
2人「はい!?」
かくして南蛮を飛び出した弘樹と1号、新ユニット『モーニング息子。』は果たしてプロレス業界に新風を呼び込む軍団となるのであろうか。そしてあと6人は無事に集められるのであろうか……!!
次回、「OSOYAN」をどうぞお楽しみに!!
n「ちょっと待てぇ!! これって思い付きだけで決めたろ!!」
次回へ続く(のか?)。
帝国プロレス | (突倉記者)【1998年09月10日(木) 00時05分】 |
終結したはずの裏虎月道場の因縁がまたもや復活。8月シリーズにて戦いを繰り広げてきたが、いよいよここ東京体育館で一騎打ちによる決戦が行われる。例によってレフェリーはジョー。オンリーフォールによる30分一本勝負だ。←トップに戻る
メインイベント コンコルド市来 VS 美咲大和(裏虎月道場)
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序盤、美咲は投げ技、またはネックスマッシュからのフィストドロップで市来にダメージを与えていく。一方、市来は投げ技からリバースのインディアンデスロック、ボーアンドアローで脚狙いだ。
少し市来にダメージが見えたところで、美咲も脚関節攻撃に移行していく。理詰めで攻撃をしかけられると市来はちょっとつらいかもしれない。なんとか反撃はするが単発で終わり、逆に裏虎月落とし(ひねり式バックドロップ)の連発、ヒールホールドを食らい、追い込まれていく。しかしフォールに入らない美咲。完全にKO狙いだ。
10分が経過した…度重なるヒールホールドで脚もガタガタ。脚を抱えて、のたうち回
る市来。しかし市来は死力を尽くしてコンコルドドライバー(フロントネックチャンスリー)、脚が浮くジャーマンで反撃!続いて、人間風車、ニードロップ、卍固め。ロープ。もう一度卍固め。美咲が泡を吹いた!
○ 市来(K.O. 13分46秒)美咲 ×
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セミファイナル(30分一本勝負) 越村 VS ヘル=タイラー
○ タイラー(体固め 12分10秒)越村 ×
第四試合(15分1本勝負) 山尾、橋野 VS ヴー、光本隆一
(13分37秒 両者リングアウト)
第三試合(15分一本勝負)B.小島、大倉 VS セントクレバー、フィーバ
○ 小島(14分31秒 逆さ押さえ込み)フィーバー ×
第二試合(10分1本勝負) 伊吹羅生門 VS 力士徹
(10分00秒 時間切れ引き分け)
伊吹、力士は9月より海外修業のため、それぞれメキシコ、ロスアンゼルスに旅立つ。この試合は二人の海外遠征の壮行試合として行われた。二人の成長を期待したい。
第一試合(10分1本勝負) 秋沢 利朗 VS 桜井士郎
× 秋沢(7分20秒 ジャパニーズレッグロッグクラッチ)桜井 ○
帝国プロレス期待の新人二人がついにデビュー。新人ながら大技を遠慮なく連発する強心臓の持ち主、秋沢と打たれ強さに定評のある桜井。プロ人生のスタートとなる試合は、桜井がジャパニーズレッグロッグクラッチで桜井が勝利した。
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次期シリーズ、いよいよボーイング羽賀VSコンコルド市来の世紀の一戦が行われる。
ボーイング羽賀、ジャンプ水流添が凱旋帰国して連続参戦する予定だ。
[参加外国人選手]
バーン!マニア、、ロジャー=オースチン、ホセ=リーベラ、フィーバーインテグラ
[日程]
9月4日 みすず自動車大和体育館 14:00
9月6日 大田原市厚生会館 18:00
9月9日 神栖町体育センター 18:00
9月10日 前橋スポーツセンター 18:00
9月12日 笠間市民会館 14:00
9月13日 千葉公園広場 14:00
9月15日 遊楽園ホール 14:30(WWWWAインターナショナルヘビー級選手権)
M.O.W | (大スポ 谷町一徳記者)【1998年09月07日(月) 03時02分】 |
この長い不景気の中、高度成長以後最悪の失業率が度々更新されている。『ヘイル』シリーズ開幕の前日、あるプロレス団体が「職場」としての機能を停止した。MOWも一度、経営危機に瀕している。フロント大量離脱も重なり、まさかの事態も噂されが、続く『イントゥ・ザ・グローリィ・ライド』シリーズでの猛鬼退団という追い討ちにも耐えたMOWは、その生命力が尽きていない事を証明したのである。←トップに戻る
しかし、今、その要であるエース・海崎の中では何かが侵食されていた。待っていたの王座陥落という最悪の事実…。だが、それが「起点」でもあった。不景気であろうとなかろうと、結局「チャンス」はどこかしらに埋まっているものなのだ…。
◆7月26日・最終戦 武闘館-----------------------------------------
▼第1試合 シングルマッチ・10分1本勝負
鹿嶋 嘉晃 VS 藤岡 剛
.第3戦全試合終了後、今後どのクラスに進みたい?と2人に聞いてみた。藤岡は「どっちにこだわる気持ちはないですけど、鹿嶋には負けたくないですね。マラソンに例えれば、1キロ地点も見えないところを僕が鹿嶋の少し後を走ってるだけですよね。追い抜くのは簡単だけど、逆に追い抜かれるのも簡単なんです」と妙な引用で返して来た。
対する鹿嶋は「もちヘヴィッス。やるならデカイ事しないと。自信あるっスよ。今は(藤岡とは)同じレールの上スけど、色々吸収してデッカクなるッス!」と鼻息荒く語ってくれた。対称的な答えだが、一致している点はお互い譲る気はないという点。
試合は鹿嶋の勢いに競り負ける形で藤岡がサソリ固めに散った。NEO参戦(中田戦=雰囲気に呑まれたか惨敗)もあり、鼻息荒い鹿嶋が最終戦で巻き返し、お互い二勝二敗で終えた。次期シリーズでも、素晴らしき意地の張り合いを見せて貰いたい!
□第1試合結果
鹿嶋◯(7分58秒 サソリ固め)×藤岡
▼第2試合 タッグマッチ・30分1本勝負
魚頭玉三朗&藤堂景時(R-X)&ソウルフライ
VS
ジェシー・ペイガンJr&ラルフ・ヴァン・ヘルデン&東京ZIN
東京オレアイダ再降臨。さらに“熱血大砲”ラルフ・V・Hが加わった事でさしずめ『熱血東京オレアイダ』てなとこか。その対戦相手だが東京風に解釈すると、『オツユと鋼鉄バカと蚊トンボの不揃いな林檎達』だ。多分。なにげに寒いネ!
魚頭とペイガンJrから始まった試合だったが、藤堂とラルフの絡みになると両軍にシマリが出て来た。ラルフの腕拉ぎ逆十字がガッチリ決まり、両軍入り乱れて乱闘に突入するがそこで、藤堂はウルサイ東京をエクスプロイダーで吹っ飛ばし、ソウルフライもサルト・モルタルを華麗に決めて華を添える。
この日の東京は前々日の五十六先生特別補習が効いたのか、無軌道な明後日ファイトは成りを潜め、実に的確な試合運びを展開。『熱血東京オレアイダ』の指令塔としてクールに決める東京。の筈だったが、やはり東京は東京だった。9分前後のダイビングギロチンを見事自爆に終わらせると、勢いに余って裏必殺技「明後日ウルトラ・ウラカン」を炸裂させるというクール振り。さすがだ。
7分辺りに魚頭はラルフの必殺ヴィクターボムでグロッキーになったが、その後、東京の裏DDTで失神!藤堂に試合権利が移動してからの事だったが、劣勢を強いられるのは当然至極。東京相手の時点では、勝てない状況でもなかったが、いつの間にかラルフに変っていた事で俄然流れは『熱血東京オレアイダ』へ。
藤堂はラルフの巨体を水車落としで投げ切るも、不用意に背後を取った所を咄嗟の脇固めで万力のように絞り上げられては堪らない。ソウルフライのカットも間に合わず、無念のギブアップ負けとなってしまった。それでも、藤堂は今回の参戦で怪物の片鱗を見せて来た。次回登場もあり得そうだ。
試合後『熱血東京オレアイダ』を代表してまず東京が語ってくれた。
「今日の俺樣どうだった?クールだったろ?ンフ?つまるとこ寒かった?って事さ!そうッ今日の俺様はゴキゲンに寒かった!これからは寒度!輝度の時代は終わったのさ。ゴキゲンに寒いだろ?ンフ?」と確かに寒かったよ。東京クン。
ラルフも「ジャパンはまったくもってエクセレントだ!リスペクトしている。そこで、ネクストはA.L.に出たい。だからオカヤマのMr.コイソカイチョーに会いに行く!」と本気のようだが、はてさてどうなるだろうか?A.L.参戦は叶うのか?
□第2試合結果
藤堂×(14分2秒 脇固め)◯ラルフ
▼第3試合 シングルマッチ・45分1本勝負
石本 五十六 VS 源 静夫(R-X)
五十六と静夫の最初の出会いは約20年近く前のフロリダ州タンパだった。当時所属団体は違えど、同時期に武者修行生活を共にした関係らしい。ジャーマンスープレックスホールドというプロレス技の中の芸術品と呼ばれるこの技に魅せられた五十六は、ただがむしゃらにこの技の修得に励んでいたという。一方、静夫はと言えばこの頃からすでにシュート志向の強かったため、ひたすらサブミッションにのめり込んでいたらしい。彼等の今日のスタイルの源流となっているのが、そのタンパでの武者修行時代に他ならない。
開始直後、まずは静夫が五十六の首を取ってフライングメイヤー。起き上がるとさっと離れる五十六。と思いきやナックルアローを静夫の額に叩き込み、ロープに振るとカウンターでバックに廻り込む。が、静夫はフライングメイヤーでバックを取らせない。極めるという点では、静夫に分がある。テイクダウンを奪うと、すっと首を極めにいく。五十六は硬い頭をフル活用し、頭突き連打からスリーパーに。静夫も喉笛チョップ連打からクルックヘッドシザース。五十六は幾分投げに比重を置くタイプで、中でもバックドロップとジャーマンには自信があるようだ。実際、バックドロップを挟んで腕拉ぎ逆十字などに移行するのが定番だ。
サイキックからの足関節という流れは、五十六、静夫の両者が共に得意としているパターンで五十六はアキレス腱固めへ移行し、静夫はフェイントのサイキックから逆の足に仕掛ける膝十字固めというのがそれだ。
さて、静夫の方が関節技に長けているが、五十六のタフネス振りは技を極める側の静夫のスタミナを逆に削ってもいたようだ。静夫はそこでギアを入れ直す。ゴッチ式パイル2連発から必殺膝十字!しかし、ブレイクに持ち込まれ次第に肩で息する静夫。バックを取ったものの、そんなポジショニングは「ダメだッ!」とばかりに五十六にバックを取り返されジャーマンを貰ってしまう。ニアロープで当然ブレイクだったが、五十六はバックドロップ攻勢で一気に静夫を沈めんとする。静夫も例のフェイントのサイキックから膝十字を極め勝機を掴もうとするが五十六はこれを脱出。ここで満を持して必殺卍固め!これで静夫は思わずギブアップ。地の利も手伝ったか五十六の勝利と相成った。
試合中、歓声は「おおぉ」という感嘆の声のようなものがほとんどだったが、野次の類いが飛ぶ事はなかった。それだけ引き込まれていたという事だろう。リング下で鹿嶋や藤岡、そして、藤堂が熱心にリングに視線を送っていたのだが、近い内に五十六、静夫が彼等に胸を貸す試合も見れるかもしれない。
試合後の五十六
「ゴリさん(静夫)とは昔随分やってきたからな。手の内は知り尽くされてるわな。今日はコンディション勝ちだな。弟子も増えてるとか聞いたからな。俺もうかうかしてられんな。そう言えば、國重(元BJPのエース)の奴、やめるって話じゃないか?弟子のなかじゃ一番出来が良かったんだがな。師より先に隠居生活なんぞ認めんぞって伝えておいてくれ」
□第3試合結果
五十六◯(7分47秒 卍固め)×静夫
▼第4試合 タッグマッチ・45分一本勝負
スティーブ・ラムゼイ&ダン・スミス
VS
シュトゥルム・ウント・ドランク&ガンマー・レイン(両、横浜プロレス)
先発を飾るスミスは、パワーとテクニックを両立させたスタイルで、MWA世界ライト・ヘヴィ王座に就いた選手だ。そしてスミスがもっとも得意とするのは腕殺し。
ガンマーは、相棒シュトゥルムと同様にドイツで初マットを踏んでいるそうだが、両者とも後に米マットに転戦している。ただ、ガンマーが欧州でジックリ基本を学んでから渡米したのに対し、シュトゥルムは早くから米マットに移り、ヒールファイトを学んだという違いがあるようだ。そんなガンマーは欧州で培った下地を活かしつつ、そこに華麗な飛び技を導入したスタイルで、日本の観客が好むタイプと言える。また、ラムゼイにしても英マット衰退の影響から、米マットに転戦しているため、彼等はいわば同じ境遇を持つ者という共通点がある。
序盤、スミスとラムゼイはグラウンドを中心に優勢を保っていたが、8分を過ぎた頃、ラムゼイがシュツに流血に追い込まれると雲行きが怪しくなる。ガンマーの動きも加速度を増し、フランケンシュタイナー、ジャンピングツームストン等の大技攻勢。立体的な動きで魅せるのがガンマーだが、同様に挙動の分り易い攻撃を見せるのがシュツだ。反則攻撃後の見栄きりなど際たる例だろう。リバースブレーンバスターで顔面から落とされたラムゼイがようやくスミスにタッチしたのが14分前後だったが、試合は完全に独コンビの手中にあった。
スミスにしてもフォロー時に凶器攻撃を喰らい流血している。これでは長く持たないのではないかと思われたが、それはまったくの思い違いだった。スミスの本領が発揮されたのはここからでもあり、32分19秒という激闘の呼び水でもあった。
ポイントは脇固め。組付いては脇固め、倒しては脇固めとひたすら脇固め一直線。ガンマー、シュツの表情が歪んで来た20分過ぎ、スミスは必殺リバースDDTやパワープレートと引き出しの中身を広げる。独コンビが一方的に攻め込まれていた訳ではない。シュツの卍が決まった28分頃はスミスもすでに限界に来ていたのだろう。場外にエスケープして、天をしばらく仰いだまま身動き出来なかった位だった。
それでもスミスは脇固めでシュツの腕を幾度も極め続ける。気が付くとシュツはもう腕を上げられない状態になっていた。卍を狙ったのかスミスのバックを取った瞬間、もう何度目かわからない脇固めがシュツに極まった!マットを叩いてレフリーにギブアップを告げるシュツ。レフリーに技を解かれ、スミスは尽き果てて仰向けになっている。激闘はこうして幕を降ろした。
最後に、顔面血まみれのスミスとラムゼイの腕がレフリーにあげられると、大きなスミスコールが発生。両チームとも、シード枠にありながらトーナメントでは勝ち上がれなかった。だが、この試合には彼等のプライドを垣間見た思いがする。俺達を嘗めるなという彼等のプライドを…。
□第4試合結果
スミス◯(32分19秒 脇固め)×シュトゥルム
▼第5試合 ダザイ凱旋記念試合・60分1本勝負
ダザイ VS ペイトリ・ザ・ナイスガイ
休憩明けの第5試合。遂にダザイこと、太宰陸帝(だざい・ときただ)が豪快に日本デビューを飾った。日本人離れしたこの男は大学卒業と同時にレスラーになるためのトレーニングを積み、半年後にプロデビュー。この3年で彼はMWAへと登り詰め、MWAインターコンチ奪取を経験。現NEWF北米ヘヴィ王者でもある今、MWA内でもスター候補として考えられているとも言われている。
ゴングと同時に動いたのはそのダザイ。ペイトリに組付くと延髄かかと落としでダウンを奪うや、すかさずフラッシングエルボー!何とも動きが良い。マシンガンミドルキック、ツームストンと軽快につなぐ。サッカーボールキックでペイトリの背中をバチーンと蹴ると観客も唸りをあげる。身体の大きさもあるが、その巨体から繰り出される技の数々はペイトリに劣らぬパワーとインパクトを有している。
3分過ぎ、ダザイが旋回式ボディプレスを自爆したのを契機にペイトリがペンタゴン殺法を全開!流れ無視の必殺ランニン' USAが爆発!しかし、それがブレイクになるとダザイは父の得意技でもある神風ドリラーから立て続けにTFPB!ペイトリは粘りを見せそれを返し、大車輪キックでダザイを場外に叩き落とす。ダザイも何もなかったのようにリングに舞い戻り、必殺M.F.D!!凱旋前にこれでNEWF北米ヘヴィを防衛しているため、これで決まるか?と沸き立ったが、仮にもペイトリはMWA世界タッグ王者。強引に暴れてブレイクすると、怒りのランニン'USAで逆襲。が、これは目測誤りダザイの手がロープに届いてしまった。
起き上がったダザイは再度カミカゼ・ドリラーへ。ピクリとも動かないペイトリをリングの中央に配置し直すと、片エビ固めで完全ピンフォール。勝った後もグッドスマイルでどことなくトニィも思い浮かべる逸材だ!
試合後のインタビューで、「日本に定着?それはNOだね。今は考えてないね。このままMWAに戻るよ。NEWFのベルトもあるしね。それに日本でやる理由がないからね」と日本定着をやんわりと否定した。MOW側の思惑がただ、凱旋試合をさせるためだけに招聘した訳ではないのは試合順からしても明白である。しばらくは、彼の動向を見守るしかなさそうだ。
□第5試合結果
ダザイ◯(6分5秒 Kドリラー→片エビ固め)×ペイトリ
▼第6試合 B.O.H.T.I 決勝戦・時間無制限1本勝負
左近 番斎&門仲 伝奇 VS 小峰 広志&氷野 将也(両、A.L.)
※勝者組はMWA認可M.O.W認定英連邦タッグ選手権初代王者となる
この第6試合から数時間前、門仲伝奇は異常な状態にあった。この日のR.R.R『古祭り』第2試合に於いて、九重勇次のキャプチュードを喰らった際に頭部強打で失神し、レフリーストップに遭っていたのだ。意識の戻った後「決勝の事で頭がいっぱいでした。会社からもほんとにいいのかって言われてたんですけど、楽しみでもありましたし。まあ結果は結果です。あとは本題の決勝に集中します」と語ったのだが、門仲は周りに迷惑も掛けたく無いし、自分自身もここで途中放棄する気はないとも言った。番斎はそれを聞きながら「好きなようにしろ」と言いながらシューズの紐を固く絞め直していた。
「ケミストリー」彼等の間にはすでにそれが出来ていたのだろう。小峰と氷野にしても「信頼」し合える関係が出来ている。これまでの試合を振り返れば氷野が壁になった上で小峰に託す形になっているのがわかる筈だ。
開始のゴングが打鳴らされ、門仲が今まで通り先発を買えば、ALサイドも氷野だ。睨み合ったかっと思うと門仲は大外刈りからキングコングニー。氷野も腰投げからスリーパーに捕らえるが、門仲は失神の影響の微塵も感じさせない動きで脱出し、フロントSPホイップで氷野を投げ飛ばす。ここで、氷野はクイックタッチで小峰に。
小峰は確実にウィークポイントである門仲の頭部を狙いを付け、変則的なハイキックをいきなりダウンを奪うや関節技に移行。門仲はここで無理せず番斎にスイッチ。
その番斎も小峰の打撃と関節技に苦戦を強いられ、そうこうする内にノーザンライトボムが炸裂!カットに入った門仲にも同じ技を喰らわせるシビアな攻め。6分過ぎ、再び替わった氷野が柔道式裏投げ(元祖BD)から必殺の獄門攻めで門仲の首を絞めるという図式。速攻勝負を狙ったのかもしれない。だが、門仲は死ななかった。失神させられた技でもあるキャプチュードをはじめ、連続ベリートゥバック、必殺キリング・エッジと次々に放ち出したのである。勢いを継いだ番斎も裏投げ、ローリングエルボーと攻撃の手を休める気配なし。
中盤以後、小峰と氷野の連戦疲れが大きく影響して来る。通常A.L.の興行ペースは月1であるため、今回のシリーズのような連戦は未体験。やはりここに来て疲れはピークに達していたのだろう。それを考えれば速攻勝負を狙ったのもうなずける。
門仲はカットに入った小峰にも強引に連続ベリートゥバック。まさに手当たり次第に攻める攻める。小峰も番斎にここまで猛威を振るった必殺スパーク・プラグを叩き込みストラングルホールドαを極めるが決定打にならない。小峰に替わった直後番斎に場外に落とされた氷野は、一本背負いで先制するも、駆け付けた門仲との合体パワーボムを浴びてしまう。ここが勝負の別れ道だった。リングに戻った直後は袈裟斬りチョップから獄門攻めで番斎を捕らえたが、それを凌がれるともはやこれまで。
番斎は満身のトゥデイ・イズ・グッドデイ・トゥ・ダイ(SSD)で氷野の脳天をマットに突き刺すとそこから止めのドラゴンスリーパーでフィニッシュ。小峰のカットも門仲が阻止した上での勝利だった。この結果により、優勝チーム番斎&門仲組が、初代英連邦タッグ選手権王者となった!!
本命とみられていた番斎&門仲組が初代王者になった事でMOWファンも溜飲を下げた事だろう。英連邦は、登竜門的な選手権にするというのが考えである。対象には他団体選手も入っている。だからこそ、この「バトル・オブ・ヘイル・トゥ・イングランド」が行われたのだ。素晴らしい選手達のこのベルトを巡る激闘の第一幕は終わった。防衛戦を迎える事で本当に闘いが幕を開けるのである。挑戦者は一体誰か?
試合後、番斎サイドのコメントを取りにいったが、門仲が昏倒し、救急車で病院に運ばれるという事態になったので番斎のみのコメントとなった。
番斎「ナ!言ったろ?優勝するってヨ!決勝も楽じゃなかったぜぇ。実際。伝の字の状態も頭にあった。けどな、俺は奴さんを信じる他ねぇからナ!小峰選手、氷野選手。厳しかった。防衛戦?ハッ!誰だろうと敵じゃねぇけどナ!このトーナメント、面白かったゼ!きつかったけどナ!ハッ!横浜のドイツ人、源のおっさんとその弟子。正直、この中から優勝出来たのは自信がついたぜ。ハッ!なんでもござれヨ。負けねーヨ!バロチキショイガッ!」
□第6試合結果
番斎◯(12分1秒 飛竜裸絞め)×氷野
-これにより勝者組、番斎&門仲が英連邦タッグ選手権初代王者となる
▼第7試合 AOAヘヴィ級選手権試合・60分1本勝負
海崎 礼爾 VS エドワード・ポートノイ
(王者) (挑戦者)
--圧縮攻撃7連発の前に海崎轟沈!
エース完敗…王座陥落…AOAヘヴィ海外流出…。ひとつの負けが、結果として大きな影を落とす。「絶対のエース」は、「絶対の期待」を受けなくてはならない。第3戦メーン終了後、海崎の精神面はすでに破綻をきたし掛けていた。海崎の試合でここまで動きが悪かったのは、先シリーズの開幕戦メーン(音無の腕拉ぎ逆十字固めで秒殺された試合)を除けばここ最近では見た事がない程のものだった…。
今シリーズ開幕前日の19日に崩壊したBJP(バーニングジャパンプロレス)は海崎らの古巣であったBWPの残党が中心になって2年前に旗揚げした団体だった。経営母体も脆弱な体質のBWPから引き継いだため、2度目の不渡りが出ると同時に事実上崩壊に至った。エースだった國重龍紫(くにしげ・たつし)はその結果の責任として身を引くという発言をし、同様に数人の選手が廃業を決めた。勿論、選手の中にはプロレスを続ける事を選び、新たに身を置くマットを求めていくと思われる。そんな中、この最終戦にも元BJPの4選手の姿を発見する事が出来た。
話が飛んだが、AOAヘヴィ戦に話を戻そう。認定書が読まれる中、ストレッチを続ける海崎に対し、ポートノイはまったく微動だにしない。唯一、動いているのは海崎に視線を合わせる眼だ。記者席にいても威圧感を感じるくらいだ。レフリーが両者をリング中央に呼び寄せると、ポートノイの視線から逃げるように海崎の眼が泳いでいたような気がしたのだが定かでは無い。チェックが済むとすみやかにゴングが鳴らされる。
先手を取ったのはポートノイ。ボディスラムからセントーンと第3戦メーンと同じ手だ。片足タックルを喰らった海崎はすかさず立ち上がりファントムバイツ(ハイマン蹴り)でポートノイを追い払おうとするが、それで引く玉ではない。開始2分と経たずに得意のカナダ式背骨折り!なんとかブレイクに持ち込んだものの、ちぐはぐな攻撃でポートノイにダメージを与える事が出来ない海崎。がっぷり四つからカニ挟み、テスタメントと繋ぐがすぐに外されてしまう。
ここでオクラホマスタンピートが炸裂すると、どうにも場内の空気が「?」という濁ったものになる。続くバックブリーカースラムから弓矢固めと器用な面も見せつける。しかし、ポートノイの表情はやはりポーカーフェイスで黙々と攻め続ける。5分前後、Wハイキック、ノーザンライトボムからのドラゴンスリーパーと海崎の攻めが続いたため、その空気が一瞬澄んだかに思われた。
だが、それはただ「続いただけ」に過ぎなかった。後はポートノイの成すがまま。アバランシュプレス、オクラホマ、フルネルソンバスターといった圧縮殺法からの体固めでニアフォールの嵐。仕舞にはフルネルソンスープレックス、トップロープからのセントーンまで喰らってしまう。悲鳴の連続。「受け過ぎだ!」というのもあるが、「受けている」というのは余裕があっての事だ。今の海崎に余裕などまるで見えない。夢遊病者のようにフラついている。多くの人がほのかな期待を寄せていたかもしれない。ここから海崎のラッシュが待ってるのだと。
期待。それが海崎の心と体のバランスを狂わせた要因でもあるが、決してそれで海崎が潰れたなどと思いたくもないし、思わない。全てがうまく行くなどという事はあり得ないのだ。英雄は嘆かない。英雄は泣かない。そんな事があるのだろうか?英雄は同じ人間であり、死にもするのだから…。
そして、終わりが訪れる。オクラホマスタンピートでマットに激しく叩き付けられた海崎にダブルニードロップを投下したポートノイは海崎をロープの側から引き離すと、さっとカバーに入った。「まだいける!これからだ!」そんな観客の歓声が数秒後、ピタリとやんだ。レフリーはしっかりと3度目のカウントを入れた。勝ち名乗りを受けているのはポートノイであり、海崎はマットに倒れている。茫然とする観客。あの、先シリーズの開幕戦のようにじわじわとこの結果の影響が頭を駆け巡るともう手の付けようがない。加速する恐慌は武闘館全体に蔓延してしまった。
すでに席を立ち、出口に向かう集団もある。海崎もまた藤岡、鹿嶋に肩を借りて引き上げてゆく。ポートノイの腰に巻かれたAOAヘヴィは海を渡り、MWAへと向かうのだ。最悪の事態である。
勝利者インタビューでポートノイは「このベルトのためにここに戻ってくるかって?笑わせるな。今誰がチャンプだ?このポートノイじゃないのか?返して欲しけりゃ、自分から来てもらわんとな。俺もこうして、貰いに来たんだからな。ま、奴がMWAにあがれる訳がないがね(英語)」と自信満々にコメントした。
□第7試合結果
海崎×(6分10秒 オクラホマスタンピート→体固め)◯ポートノイ
-王者・海崎が3度目の防衛に失敗。
-挑戦者・ポートノイが第2代王者となる
敗者となった海崎の控室にも向かった。沈痛な面もちの海崎の口は重かった。「どうもこうもない。最低の試合だったね…。確かに強かったよ。ポートノイは…。いつもと違ったって?ああ、そうだな。攻めても何も変らなかった。続かないんだ…」と沈黙が続いた時、記者団の背後から、声が聞こえるではないか。
「海崎礼爾、こんなもんか?オイッ!納得しねェーゾ!」
その声の主の方に眼を向けると、元BJPの元木震助(もとき・しんすけ)が仁王立ちしているではないか。震助の背後には3人の男がいた。2m、150kgの巨体を持つ、マンモス西郷、海崎の元付き人だった五十嵐拓磨、そして峯川保。
震助「あれが、俺の前を常に走っていた男か?オラッ!」
海崎「失業者が何の用だ?馬鹿みてぇに雁首揃えやがって」
震助「アッ?決まってんジャアねぇかッ!オラッ!いいかァッ!オマエの男が本物か確かめに来たッ!わかったかッ?オラッ!チキショーあんな様は許さん!」
海崎「失せろッ!あんたには関係ない。落とし前は自分でつける!」
と怒鳴りあげると、藤岡らが震助達を控室から締め出した。震助はBWP時代、エース候補の海崎の背中をずっと追い続けていた男だった。職場を失った彼等が動いたのが、ここMOWだった訳だが震助の思いを察すれば、MOWを選択したのには疑問すら浮かばない。馬鹿正直な男なのだ。だが、海崎の実力が抜きん出ている今、若手番斎との間に彼等がコンバートされる事で、よりMOWは大きいものになるのは確実である。海崎は、自分の尻拭いは自分ですると言ったが、次にその口から出た発言には驚かされた。
「もう、行くしかないだろッ。あっちに。MWAにッ!落とし前は自分でつける。近い内に正式に発表出来ると思うからッ。じゃ、これで終わり。さっさと震助達のコメント取りにでも行ってくれ。そのつもりなんだろ?」
何と海崎はポートノイの言葉通りにMWAに乗り込む腹づもりだ。猛鬼退団の先シリーズ。確かに記者はMOWが変ると記した。海崎の敗北は新たなうねりの「起点」となったのである。人生、山あり谷あり。反骨のエース・海崎は死んでなどいない。ここで期待しなくてどうする!チャンスはどこかしらに埋まっているものなのだから…。
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激動の過渡期に突入したMOW。ますます眼が離せなくなった来たのだが、8月2日に海崎の会見が開かれた。それは元BJP勢のコメントと一緒にお届けしたいと思う。こう御期待ダッツ!!
R.R.R | (週間Fプロ記者)【1998年09月05日(土) 00時17分】 |
はい!またまた週間Fプロです、今日もマイペースな団体R.R.Rに取材に←トップに戻る
やってきました。
(卯月)次は5分3本勝負だ!
(記者)は?
(卯月)次は5分3本勝負だと言っているんです!
(記者)はぁ・・・何のことですか?
(卯月)サック万太郎戦ですよ、再戦しますよ!絶対です。
(記者)なんか話がいきなりすぎて・・・・。
(卯月)いきなり単発がうちのモットーですから。
(記者)はぁ・・・なんだかなぁ・・・今日はそのことで呼んだんですか?
(卯月)いえ・・・それから、次の次の興業でグレートのマスク姿は最後になるかもしれません。
(記者)え?なぜですか?
(卯月)あいつ顔がいいから女性ファンが来るんですよ。興行的にもプラスになりますし、あいつもマスクとりたがってるし、断る理由がないですからね。
(記者)あなたが一番渋ってたじゃないですか!
(卯月)結果オーライ!全部OK!
(記者)勝手なんだからなぁ・・・。とにかくそれはちょっとしたニュースですねぇ、記事にしよう。では社に帰りますので、失礼します。
(卯月)ちがーう!
(記者)何ですか、もう!
(卯月)今日は興業の発表をしたくて呼んだんですよ。
(記者)早く言ってくださいよ!全然話が進まないじゃないですか!
(卯月)いいじゃないですか少しくらい(ぶちぶち)・・・。
とにかく訳の分からないテンションの高さだったスパイディ・うづきにより自興業のカードが発表された。
「もののけPresent」9月5日6時30分・葛飾橋病院体育館
第一試合(10分1本勝負)
イエティ VS ムッケ
第二試合(15分一本勝負)
スパイディ(J) インビジブル・ストーカー
ザ・デビル(TV)VS どすこい熊吾郎
メインイベント(10分1本勝負)
ザ・デビル(原) VS スカル・ゲレーラ
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なにわ@WWWWA | (八女記者)【1998年09月04日(金) 07時59分】 |
ここはなにわプロレス旗揚げ興行会場、鶴見緑地。観客は妙なマニアがそろったせいか、2868人超満員だった。←トップに戻る
社主「うーん。50人くらいが関の山と思ってたが、こんなに入るとは…。うちの知名度を考えると、メンドー=マタサキとミスチェーン長嶋だけでこれだけ入ったんだろうなあ。あの二人をブッキングできる実力…やはり山原はすごい奴なのかもしれないな。」
海岡「…」
副部長「逆に彼らをウチの選手の踏み台にするつもりですよ、ハッハッハッ…」
海岡「…」
副部長「…」
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第一試合 藤 光 VS メンドー=マタサキ
実力者マタサキが、プロレス経験の浅い押さえ込み技一辺倒の藤に胸を貸す。
序盤は、首投げ、フライングメイヤーなどで藤が手数を多く攻撃していく。しかしマタサキはハンマーパンチ、きっつい寝技((がんじがらめ、足ひねり、首ねじり、手首逆取り)を随所で決めていき、攻め込まれながらも受けているように見える。
しかし藤はくじけず一本背負いを連発、マタサキのヘッドロックをバックドロップで切り返しで果敢に攻撃。続けて片足タックルをマタサキに決めたが、直後マタサキがお返しをばかり、喧嘩ラッシュ3回、シュミット式バックブリーカー。
フラフラの藤は飛びついてのエビ固め、グランドコブラ、小包固めで押さえ込みにかかるが、すべて通じず。カウントさえも奪えない。さらに首投げ、フジクラッチ。ようやくカウントワン。
受け切ったマタサキはサイドバスター、首卍、喧嘩ラッシュ連発。藤も首投げで反撃するが、もうズタズタ。死力を振り絞って小包固め!ガッチリ決まったがロープ!
さらに藤は片足タックルでテイクダウンを奪うが、ここで息切れしたのか息を整えてしまう。この間合いで、息が詰まった状態になっていたマタサキも復活、終わりだとばかり、ジャンピングパイルドライバー!
× 藤 光(片エビ固め 16分11秒)メンドー=マタサキ ○
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[次回予告]
踏み台にするどころか、踏み倒されてしまったなにわプロレス勢!
栗尾ゆう子「これは山原さんから、うちの団体の若手への試練なんだわ!」
海岡「マタサキさんは別格だ!勝負はこれからだ!」
アスリーツリーグ | (舞田 憲作記者)【1998年09月04日(金) 01時22分】 |
アスリーツリーグ9月大会の日程とカードが発表された。←トップに戻る
A.L.Hades〜祈冥〜 9月7日(月) 於・岡山遊楽園ホール
第1試合 八島 康彦 対 ジョーイ・マクスウェル(A.L.オーストラリア)
第2試合 成田 順 対 サリナ・マコーニー
第3試合 吉田 装甲車(カドモン)& ルティ・バロア 対 高村 唯希 & キース・ガードナー
第4試合 氷野 将也 対 デニス・ロイター
第5試合 小峰 広志 対 有倉 雅史
第6試合 新田 英二 対 アデミール・オズマ
ロイター、マコーニーの2選手がデビューした8月大会に続き、この9月大会でもまた1人新しい選手が加わる。第1試合に出場のジョーイ・マクスウェル(33歳)だ。資料が乏しく詳しいことはわかっていないが、アマレスのキャリアがあるもよう。同じくアマレス出身の八島と対戦する。
第2試合は成田対マコーニー。小柄な選手が多いA.L.だが、成田はその中でも最軽量。相撲出身で重心の低いマコーニーを、いかに崩していくかが見所だ。
第3試合には、約2か月ぶりにカドモンから吉田が参戦。ルティ、新田、小峰の3人を立て続けに破っているなかなかの実力者だ。今回はルティとのコンビでタッグマッチに出場する。相手は高村とキース。4人目の犠牲者は出るのか。
第4試合は、8月大会でオズマを下し、まずは快調なスタートを切ったロイターが氷野に挑む。日本人勢では最も頑丈な体格の氷野に、迫真仕込みの打撃がどこまで通用するか。空手対柔道という、極めてわかりやすい対決になりそうだ。
セミファイナルは、7月のM.O.W「バトル・オヴ・ヘイル・トゥ・イングランド」で準優勝、8月大会ではシングルで八島に勝利と、このところ波に乗っている小峰と、前回怪我からの復帰戦で見事ルティを破った有倉との日本人対決。新田から暫定エースの肩書きを奪うためにも、小峰としては負けられないところ。
そしてメインイベントは、このところ試合内容が良くなってきたと評判のオズマが、暫定エース新田と対戦。オズマは未だ黒星先行ではあるが、この一戦をモノにすることができれば、大きな一歩になるだろう。新田の方は対照的に、ピリっとしない試合が続いている。油断すると足元をすくわれる結果になりかねない。ここらで奮起を期待したい。
なおこれに合わせ、98年いっぱいのA.L.大会全日程が発表になった。
10月9日(金) 大会名未定 会場:岡山市営体育館サブアリーナ
11月4日(水) A.L.Championship’98 1回戦 会場:岡山遊楽園ホール
12月8日(火) A.L.Championship’98 決勝戦 会場:岡山遊楽園ホール