Wordworthの杜 | Wordsworth V3計画

Wordsworth V3計画

Wordsworth V3計画!

Wordsworthの次回バージョンの構想を語ってみるコーナーです。

基本的に不定期連載ですが、
バージョンアップが近づいてくると更新が頻繁になる傾向にあります。


■2002/08/19(月) 『キーワードはXMLとXSL』

Ver2.6を公開してから、約2ヶ月。
ここいらで、Ver3の開発状況を報告しておきましょう。

そもそも、Ver3はVer2.6以前とはかなり別物になっています。

データファイルの形式は、いままでのWordsworth独自の形式ではなく、XML(eXtensible Markup Language)という標準の形式になっています。「XMLって何?」という人は、検索エンジンで検索してみてください。まあ簡単に説明しておくと、XMLはHTMLに似ているのですが、HTMLでいうタグを独自に定義できるのが最大の特徴です。

例えば、<用語>というタグや、<読み>、<スペル>、<説明文>といったタグを使って、データを記述できるのです。
具体的に、「GATT(関税と貿易に関する一般協定)」という用語の記述例をご覧下さい。

【XMLによる記述例】
<用語>
   <キャプション>GATT</キャプション>
   <読み>ガット</読み>
   <スペル>General Agreement on Tariffs and Trade</スペル>
   <説明文>関税と貿易に関する一般協定。</説明文>
<用語>

ね、HTMLに似てますよね。

そんな感じで記述したWordsworth Ver3のデータファイルはこれ(sample.xml)です。
ダウンロードしてテキストエディタで開くか、Internet Explorerで開いてください。
まだ開発中なので、多少タグは変わるかもしれませんけど。

で、このXML形式で記述されたデータをHTMLに変換するのがXSL(eXtensible Stylesheet Language)というスタイルシートです。こちらもサンプル(style.xsl)をご覧下さい。
従来はテンプレートファイル(Wordsworth標準、など)で設定していたHTML出力フォーマットは、Ver3ではXSLで行うようになります。

XSLを極めれば、様々なフォーマットのHTMLファイルを出力できることでしょう。
(私はまだ極めてないですけど…。)

データファイル形式 HTML出力フォーマット
Ver2.6以前 ww2ファイル(独自形式) テンプレートファイル(「Wordsworth標準」、など)で設定
Ver3 XML形式 XSLで記述


「XMLってよくわからんし、なんだか難しそうだな〜。」という心配は無用。
用語の追加や編集は、従来通りのGUI画面で行えます。

それどころか、従来のGUIに加えて、さらに進化している点もあります。
  1. 従来のメイン画面の「説明文」が表示されるエリアに、HTMLのプレビューが表示される。(図1)
  2. フォルダの追加、削除がGUIで行える。フォルダの階層化もOK。(図1)
  3. フォルダ、用語をドラッグ&ドロップで移動できる。(図2)
(図1)

(図2)

さらに、用語項目(用語、読み、スペル、説明文、などのことね)も進化をとげています。

従来は、テンプレートファイルをいじることで、用語、読み、スペルなどの一行テキストの項目は自由に追加できましたが、説明文のように複数行テキストの項目は追加できませんでしたね。

Ver3では、用語項目は以下の3つに分類されます(予定)。
  1. 一行テキスト(従来の「用語」、「読み」、「スペル」相当)
  2. 複数行テキスト(従来の「説明文」相当)
  3. 選択リスト(図3参照)
(図3)

説明文のような、複数行テキストの項目を複数追加することもできます。
さらに、図3のように、予め登録した選択リストからテキストを選択する、という項目も追加可能です。

そんなこんなで、Ver2.6以前とはかなーり異なる部分が多いVer3ですが、鋭意開発中ですので今しばらくお待ち下さい。

Ver3について、質問、疑問、要望等ございましたら、Wordsworth広場へ書き込みくださいませ。

■2002/06/22(土) 『Ver3.0はXMLエディタになる!?』

Ver2.6を公開してみました。メイン機能は前回お伝えしたとおり内部エディタの強化です。

さて、これでようやくVer3に本腰入れていけるわけですが、Ver3はこの際1から作り直そうと思ってます。そう、それはXMLとの出会い…。

XMLってのは、HTMLみたいにタグで記述するんですが、HTMLのようにホームページを記述するためのものではなく、「データ」を記述するための言語なわけです。もちろん、XMLで記述したデータをHTMLに変換する仕組み(XSL)も用意されています。

…ん?、XMLは、まさにWordsworthがやろうとしていることそのものではないですか!

というわけで、現状は独自のデータ形式で作り込んでいるWordsworthですが、いっそのこと完全XML化してしまおうとたくらんでいます。運良く、msxmlというInternet Explorer付属のツールがあるのですが、こいつを使えばXMLファイルの読み込みとか解析とか簡単にできそうなのです。

そんなわけで、Wordsworthはまたまた1から作り直します。Ver3完成までかなりの時間がかかるでしょう。Ver2は1年かかりましたしね…。あまり長引くと忘れ去られそうなので、随時開発途中のバージョンを公開していこうと思います。

完成の曉には…、「〜HTML glossary〜」というサブタイトルが「〜XML Editor〜」と変わっているかもしれません。

あ、そうそう。ひとつ約束しておきます。
Ver3ではフォルダを自由に作れるようにします!あと、フォルダの階層化もできるようにします!!

また、今のように自動的に用語をフォルダに振り分けたりせずに、予め用語を登録するフォルダを指定して新規用語作成するようにします。なので、独自のテンプレートを作るときに、「振り分け対象頭文字」で悩まなくてよくなります。自動的に振り分けないので、フォルダ間の用語の移動も自由自在。

そんなわけで、また次の機会に。

お暇でしたら過去ログもご覧下さい。

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